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ONI2 隠忍伝説 / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★前作に比べて大幅にクオリティ上昇
  • 前作で「BAD POINT」に挙げた事柄が殆ど改善されている。
  • パーティプレイ制になり、相談コマンドが追加され、道具・術にアイコンを導入して種別が分かり易くなった等、全体的にクオリティの向上が著しい。
  • 本作のシステムは続編以降にも活かされており「ONIシリーズの骨子」とも言うべき完成度を持っている。

短所(Bad point)

★メッセージウィンドウが読みづらい
  • ウィンドウが2行分しかない上に変な所で改行され、読み辛い。
  • 前作同様3行分用意すれは良かったのでは…?と思わずにはいられない。
  • また、直接関係は無いが「メッセージスピード」が再開する度に「普通」に戻されるという不便な点もある。
★戦闘システム面で劣化した部分が多い
  • 戦闘中は道具が使用不可。つまり回復は術でしか行えず、道具の存在意義と戦略性が薄まっている。
  • 前作には「弱いが2回攻撃の疾風の太刀」をはじめとしたユニークな武具があったが、本作は武具の特殊効果そのものが一切無い。
  • 前作にはザコ敵がドロップする隠し装備が存在していたが、本作は敵からのアイテムドロップそのものがない。
  • そして何よりもONIに転身出来ない。転身出来てこそのONIシリーズだろうが!という意見も少なくない。(ONIシリーズ5作中、転身出来ないのは本作だけ)
★ラスダンに閉じ込められる
  • 最終ダンジョンである「九重城」に入ると、二度と外に出る事が出来ない。中でセーブしてしまうと取り返しのつかない事になりがち。
  • また、最強装備である「まかこゆみ、にぬりのかぎづめ」はラスダン突入直前でしか入手出来ず、これを入手しないままラスダンに閉じ込められたプレイヤーも少なくない。
  • ただ、ラスダンには回復ポイントはある為、「閉じ込められた上にラスボスに勝てなくなってハマる」という事はない。

感想(Comment)

5作にも及び、GB-RPGの代表格として人気を博した「ONIシリーズ」の2作目。

当時の広告。キャッチコピーは特に無いものの、キャラグラが良いので目を引く内容だと思いますね。

1992年に発売されており、同年には「カエルの為に鐘は鳴る」や「ビタミーナ王国物語」といった高クオリティなRPGも登場した年だけあり、本作も前作に比べてクオリティが飛躍的に増している。ストーリー面でも、前作の約4年後を舞台にしており、前作プレイヤーとしても嬉しい内容となっている。

前述の短所欄には多く書き連ねてしまったものの、ONIシリーズの骨子とも言える各種システムは良好です。ただ戦闘バランス的には未熟な点が多く見受けられます。その筆頭とも言えるのが補助術の強力さで、特にヤバいのは防御力2倍というブッ飛んだ効果で、ザコは勿論ボスだろうと完全にノーダメージになってしまう。加えて「術無効バリア」を張ってしまえば完璧超人パーティの出来上がり。しかも本作には凍てつく波動の様なバフ解除が存在せず術効果も永続。敵にとっては絶望ですね(´ω`;)

こういった補助術は中盤に習得可能で、その無双感が楽しくもあるのだが、慣れてくるともう防御術かけてフルボッコという作業と化してしまう。とはいえ防御upだけで調子こいてると「雪女」辺りに術で一掃されるという洗礼を受けるワケですが…。
こうなると精神力の枯渇だけが恐ろしい状況となりますが、本作はLvUPと同時に完全回復するのでそれも殆ど無い。悪く言えば「ワンパターンの作業ゲー」。良く言えば「サクサク進める」と言えます。

ストーリー面は…主人公「高野丸」が前作の主人公「天地丸」にウリ二つという設定の為、多くの妖怪に狙われるというのは面白かったですが、個々のイベントは唐突な展開が多いかなと感じました。乱童が急に離脱したのはホントにトラウマ。GBの小容量を考えると細かく描写出来ないのはしょうがないのかな。ただ本作は冒険する舞台が広く、日本横断は勿論、中国(?)に渡り、果ては異次元まで行ってしまうのはスケールが大きくて面白かったです(^o^)

色々と「穴」が見受けられる作品ではありましたが、管理人的にはかなり好きな作品です。続編の「3」は発売日前から「フライングゲット出来ないかな」とゲーム屋に毎日通った程です(´▽`) シリーズ全体の完成度の高さは、本作無くしては有り得なかったと思いますねヽ('▽'*)ノ



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