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女神転生外伝 新約ラストバイブル / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★原作色を大きく残しつつゲーム性を改善
  • 基本的なシステムはGB版1を踏襲した上で遊びやすくなっている。
  • 一例を挙げると「素早さ以外の能力値の意味が薄い」という欠点を無くし、全ての能力値の意味合いを強くして育成の自由度を高めている。
  • ゲームボーイでは表記面積にも容量的にも難しかったと思われる「属性補正・耐性」といった細かなパラメータも確認可能になった。
  • 魔獣図鑑を埋める事で強力なアイテムを貰えたり魔獣の能力を細かく確認が出来たりと実益もあるコンプ要素が新設された。
★サクサク強くなれる
  • 原作や他RPGに比べてLvが上がり易く、その度に任意のステ振りが可能な為、自分が望んだ方向でどんどん強くなれるのが楽しい。
  • メガテン系にしては珍しく、1レベルあたりに振れる能力値が多く設定されている為、強くなれる加速度もすさまじい。
  • それだけに能力値を間違って振ったりフラットにしたりすると詰んでしまう危険性もある。
★どこでもセーブ可能
  • 元々フィーチャーフォンRPGであった事もあり、どこでもセーブ出来る仕様となっている。
  • 更にいつでもタイトル画面に戻れる。これらを活用してミューテーションを狙うのも比較的やり易くなっている。

短所(Bad point)

★歩きが遅い
  • 例えるならファミコンのドラクエ3くらいの歩行速度。この2022年という時代においてコレはプレイを投げ出されてもおかしくない速度。
  • フィーチャーフォンではMAP読み込み速度等の関係でこの速度である必要はあったかも知れないが、switchへの移植を果たす際に改善して欲しかった所。
  • 今後2,3と移植リメイクされるのであれば、開発のG-MODEさんには是非とも改善して貰いたい。絶対買うので。
    追記:改善されませんでした。G-MODEさんが行うのはあくまでベタ移植な模様。
★Bボタンでメッセージ送りが出来ない
  • Aボタンでしかメッセージ送りが出来ない為、選択肢を誤ったりHP満タンなのに回復魔法を連発してしまうミスが発生する事がある。
  • 回復魔法に至っては全員のHPが満タンであってもストップがかかる事が無いので、セットで罠なのかと勘ぐってしまう。
  • 意識してちょんちょんとAボタンを押して送れば良いだけの話だが、地味に気を遣う。
★自動戦闘システムが微妙
  • GB版での自動戦闘は単純に「全員が通常攻撃のみを行う」内容だったが、本作は「前ターンの行動を繰り返す」事も可能になった。
  • 但しこの「前ターン行動」というのは戦闘終了と同時にリセットされ、結局次戦闘では通常攻撃しか行わなくなるので利用価値が薄い。
  • オート戦闘が超高速なのがメガテン系のウリの一つであるハズなのだが本作は遅い。ただのオート戦闘。

感想(Comment)

本作はゲームボーイで女神転生外伝として発売された2D-RPG「ラストバイブル」(以降LB)のフィーチャーフォン版として開発されたRPGです。
「新約と銘打ってるからリメイクなのかな?新約聖剣伝説みたいな」と当時は思ってましたが、全くの別シナリオです
フィーチャーフォンでの配信は2007年で、今回のswitch版は2022年となるので、15年の時を経て移植された事になりますね。

キャッチコピーは「仲魔と共に運命を切り開け。全ての終わりであり、全ての始まりとなる物語」

ゲームシステムとしてはスーファミくらいの内容で、LBシリーズを楽しんだ世代なら刺さると思います。根幹となるシステムはLB1を踏襲しており、LB好きには満足できる内容ですが、前述した通り各種能力値の効果が強化されており、どんな方向性の強さを目指して行こうかと考えるのが楽しい内容となっています。

能力値の最大値はなんと255。尖った育成も楽しめます。それにしても過去作は最大40だったのに…カンスト値が高すぎてゲージ的には低く見えてしまうw
終盤ともなると1レベル上がるごとに4~5ポイント振れるので、カンを掴んだプレイをしていると物理攻撃でクリティカル3000ダメージとか人間辞めたような値を叩き出せるので爽快感がありますヽ(*'▽')ノ

他にも属性・状態異常耐性も細かく設定されています。

実はGB版1,2もマスクデータとして設定されているんですが、こうして目に見えると戦略性が増しますね。
しかも本作においてはボスにも状態異常が効く様に設定されている為、この情報はかなり重要です。とはいえ図鑑のボス情報を見れるのはそのボスを倒して以降になるので、肝心なタイミングで見れないんですが( 'Д';)
ボスを麻痺らせて戦うといった戦略性が求められる所は上級者向けと言えるかもしれません。悪く言えば覚えゲーとも言えるかも(*´ω`*)

エンカウント率は「ファミコンかよ!」と言いたくなるくらい高くレトロゲームっぽい様相を呈してくれますが、これもメガテン系らしく自動戦闘システムで快適に進められる造りになっています。上述した通り処理が遅めではありますが…それでも十分快適ではあると思います。エンカ率減少の手段もあるので、RPGとしては十分丁寧な造りでしたね!

クリア後の裏ダンジョンがあったりとなかなか遊びごたえもありました。
ただLB系の特徴とも言える隠しスポットが無かったのが個人的には残念でしたねー。

GB版のコレ。見た目は何の変哲もないフィールドだけど実は入れて宝箱があったりするポイント。
クリア後のガイアマイスター探しも含めて、探索っぽいのが好きでした。

一方、ストーリー面はというと…
舞台となる「レガイア」という星では「100年に一度魔王が復活し、魔獣を率いて人間に敵対するが、これに対抗する力『ガイア』を天使から人間に与え、それを極めたガイアマスターが魔王を倒す」という事が周期的に行われてきた歴史があるという設定。

父がこのガイアマスターで、魔王討伐候補者として期待されていたが負傷してしまい、代わりに主人公がその役を担うようになるというシナリオ。
しかし仲間のリゼルがこの「100年周期で都合よく繰り返される世界」に疑問を持ち、世界の真実を追い求めるのも目的となっていきます。個人的には面白かったですね。
結論としては、創造主としてレガイアに転生した女神が、後任となる少年を転生召喚させ、今の世界を作り出したという内容です。

ある意味一番「女神転生」らしいシーン。外伝なのに(*´ω`*)

ちなみに後任の少年は…

何故か学生服。ナカジマかハザマ辺りが転生した姿ではないのかと考えるプレイヤーもいますが一言も喋らないので真相は不明。
女神の真の後任は実は主人公で、彼は女神が主人公を待ちきれずに作り出した紛い物という事みたいですが、LB系で主人公の特権だったフォースの剣や力を学生服クンも使う所がアツい。フォース同士のぶつかり合い!

学生服クンは「周期的に人間が魔王を倒す」という完全懲悪な世界がレガイアの人間にとって幸せな世界だと定義し、運営していた模様。
彼を倒し、新たな神となった主人公がどんな世界を紡いでいくのか…という所で冒険はおしまい。学生服クンも間違っては無かった気がする。でもLB的には人間と魔獣が調和してこそかな…(´ω`;)

LB系でこれまで通してきた「ガイアマイスター」という単語が「ガイアマスター」に今更変更されてたのが多少引っかかったり、全く異なるシナリオであったりする本作ですが「メガテンをファンタジー色で」というLBコンセプトには沿ってるし、僕は新約LBも好きになりましたよヽ(*'▽')ノ

あとATLUSは他にも以下の様なメガテン関連の作品を当時配信していたようですね。
もっとあるかも…。全部からプレイしたい(^o^)
G-MODEさんには是非とも新約2,3をはじめとしてリメイクをお願いしたいですね。次は移動速度調整もお願いしますw


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