聖闘士星矢 黄金伝説 / レビュー(ネタバレ含む)
長所(Good point)
★キャラゲーとして凝った造り
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★グラフィックが良い
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短所(Bad point)
★コスモが圧倒的に足りない
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★経験値が圧倒的に足りない
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★原作知識ありきのストーリー
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★仲間が空気
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★説明書にウソが書かれている
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感想(Comment)
本作は人気漫画「聖闘士星矢」をバンダイがゲーム化した作品です。
キャッチコピーは「これが噂のシミュレーションバトル!! 君は小宇宙を感じるか?」
キャラゲーらしくメインキャラは顔グラが表示され、戦闘では全身グラフィックで必殺技を放つ際はエフェクトが表示される。なんだかんだで当時の子供達は夢中になって遊んだ意欲作です。
ゲームバランスは正直良くは無く、個々の能力値の意味が分からず、ヘタに上げすぎるとコスモの消費が大きくなりすぎて積んでしまうのが問題でした。とはいえ発売時期が1987年(ファミコン前期)なので当時のバランスとしては及第点かな?
普通にプレイしてもまずクリア出来ないのは問題ですが、「敵聖闘士と戦う度にライフをコスモに変換して病院に駆けこむ」というコツさえ掴めればクリアは十分に可能なので、理不尽ゲーに溢れたファミコンソフトとしてはマシな部類だと思いますね。当時何故かちまたで有名だった駒形バンダイ最強パスワードを使えばクリア可能でしたし。今思えば子供の救済の為にリークでもされたのかな?w
さてストーリー面はというと…低容量ファミコンソフトの宿命もあってか造りの荒さが目立っており、以下のような原作知識ありきの展開が多いです。
- ギャラクシアンウォーズ直後、何の説明描写も無く紫龍達が仲間に加わっている。
- ムウの館に行くと、いつのまにか壊れている事になっているクロスを修復するイベントが始まる。しかもコスモが少し増加するだけでイベ自体は任意。
- アテナをさらったバベルを倒して外に出るといきなり山にワープする。アテナを遠く離れた山まで運んだカラスを追ったという事なのだろうが、唐突すぎて分からない。
尚、本作は原作の「12宮編」連載途中で発売した作品である為、12宮途中からおかしな展開が多く見られる。「ジェミニセイントが2回も登場する、シャカの前にミロが出てくる、シャカが出るのにアイオリアが出ない、アーレスとは結局誰だったのか?」等。これらについては続編である「聖闘士星矢 黄金伝説完結編」の発売を持ってメーカーは解決したつもりでいるのかもしれないですが、いっそ12宮前で終わらせても良かったのでは(´Д`|||)
ちなみにラスボスは少年ジャンプでの読者公募によって決定したオリジナル聖闘士らしいです。どうみてもカッパか何かにしか見えないけど…(´~`;)
あとは原作と比べておかしい部分がいくつか散見される。

氷河はこんな事言わない。どちらかと言えば嫌々戦っていた。

誰? そしてコスモってそうやって物みたいに手に入るモンなんだっけ?(゚д゚)

誰? そして星矢のハンパない絶望感がウケる(´▽`)
尚、パッケージにも色々なツッコミ所が見られる。

表側には左下にユニコーンセイントである邪武が描かれているが、ゲーム中では名前すら登場しない。

裏側は12宮らしき所のスクリーンショットが掲載されているが、キャラクターのグラフィックが自キャラを含めてまるで違う。開発中のグラフィックをそのまま使ったのだろうか?見切り発車的な開発と良い、相当焦って作っていた事が伺える。そりゃゲームバランスも崩壊するよなぁ…(´Д`|||)
以上の様に問題点ばかりが目立つ作品ですが、どこか熱中させられる作品でもあります。現に管理人は当時、原作も知らないくせに結構ハマってプレイしていました。
続編ではクオリティも増しており、当時は友人達と良く遊んでいました。
ちなみにこの作品、ワンダースワンでパーフェクトエディションとしてリメイクされています。グラフィックの向上や空気だった仲間の出番を設け、12宮編もバッチリ網羅しています。ただ、販売数が少なかったのか、プレミアが付いてやや高価です。セレブで本作のファンならプレイしてみると良いかもしれません(´▽`)
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