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ドラゴンクエスト2 悪霊の神々(FC) / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★パーティプレイが可能になり、戦略性up
  • 前作は1vs1の戦闘で、やや単調な感があったが、本作では最大3人パーティ(敵側は最大8体)の為、戦略性が高い。
  • 3人がそれぞれ「戦士タイプ、万能タイプ、魔法使いタイプ」とロール付けされているのも戦略性向上に繋がっている。
★コマンドの簡略化
  • 人に話しかける際、前作では「話す⇒東西南北」と話したい方向を指定する必要があったが、本作では向いている方向に対して「話す」だけで良くなった。
  • 前作では階段の昇降については「階段」コマンドを行う必要があったが、本作は階段に乗るだけで自動的に昇降を行う様になった。
★多くの装備品に特殊効果が付与された
  • 前作の装備は「ロトの鎧」を除いては性能値だけで良し悪しが決まる内容だったが、本作では戦闘中に道具として使う事で特殊な効果を発揮したり「呪文の被ダメ軽減」等の付加効果があったりと戦略性が増した。
  • また、装備品はアイテム欄に入る様になったので装備はしないがアイテムアタックだけの為に装備品を持つといった事も可能になった。(例:王女が力の盾を使って回復)
★ゲームのボリュームup
  • 容量upに伴い、ワールドマップも4倍に拡大した。(パッケージには4倍と記載されているが、実際は約6.5倍らしい)
  • 船の登場により、前作では進入不可だった海にも繰り出せる様になった。
  • 町や城、ダンジョンの数も数倍に増加している。

短所(Bad point)

★難易度が高い(ゲームバランスが悪い)
  • 所々に不当に強いザコが出現し、ころっとやられるシーンが少なくない。
  • ムーンペタ周辺でマンドリルにサマルがワンパンでやられる。
    ムーンペタ→ルプガナへの道のりが長すぎて全滅。
    船入手後はどこも敵が強くて即死。
    等々クリア出来ずに投げたプレイヤーが続出した。
  • 他にもふしぎな踊りでMPを最大値の2~3割も持って行かれたり、一人を集中攻撃する仕様の敵が多かったりと殺す気満々の激難仕様。
  • こうなった原因としては『開発期間が短かった為、エンディングまで通しでテストプレイが出来なかった』事が明かされている。
    ただ「理不尽にクリア不可能」なRPG作品は他にも多数存在する為、それらに比べればどうという事は無いとも言える。
★パスワードが長い
  • 最大52文字と前作の20文字を大幅に上回る。1文字でも間違えれば「じゅもんが ちがいます」という無情なメッセージに絶望する。
  • これについては『3人パーティだと保存データも多く仕方がなかった』という理由らしい。
    これでも重要アイテム以外はフラグを設けなかったり削減の工夫は成されているのでやむを得ないといった所だろうか。
    ちなみにDQ3はセーブ方式になっているが、コレを仮にパスワードにすると1000文字を超えるとゲーム雑誌でのインタビューで発言されている。
  • 2017年現在ならば、スマホでパシャリでOKだが、当時はガラケーすら無かった時代で、良くてビデオに繋いで録画が精いっぱい。チラシの裏やノートにメモが関の山だった。
★持てるアイテム数が少ない
  • 一人あたり8個まで所持可能だが、装備(武器・鎧・盾・兜・魔除け)を含む為、実質3個程しか持つ事が出来ない。
  • さらに物語が進む程、鍵・邪神像といった重要アイテムが多くを占める様になり、回復アイテムは殆ど持つ事が出来ない。
  • また、預り所的な存在も無い。
★サマルトリアの王子が弱い
  • 2人目の仲間であるサマル王子はパッケージ裏によると「戦士でもあり、呪文も使える頼もしい王子だ」とあるが、どちらも二流と言って良い能力。
  • フィジカル面では弱い上に最強武器はまさかの「鉄の槍」の為、装備によるテコ入れも不可能。
  • 使える呪文も低威力のベギラマ、回復はベホイミ止まり、戦闘中に使えないザオリク、ザコにしか効かない自爆呪文メガンテ等微妙なラインナップも特徴的。
  • 王女はベホマ、イオナズンと使える呪文が圧倒的に便利で比較的に見るとより微妙に映る。
  • 一応大器晩成の一面も持っており、Lv26辺りから伸びが良くなる。しかしそれでもロクに装備が着けられないのは変わりない。
    ちなみにリメイク版では光の剣などの重装備も可能で、普通に活躍できる性能になっている為、これもバランス調整が足りない弊害と思われる。
★進行が詰まりやすい
  • 特に船を手に入れてからが自由度高すぎでどこに行って良いのか分からなくなる。
  • さらに外界はどこも敵が強く、地図が存在しない為、何度も死にながら散策するという強行軍になってしまう。
    冒険の正しい姿とも言えるがゲーム的には辛い。
  • 「太陽の紋章の落ちている場所が分かりにくい」「邪神の像はどこで使うの?」というプレイヤーが多く、ネットの無い当時は公式ガイドブックを見てなんとか分かったという人が少なくなかった。
  • 殆どは各地の情報をメモっておく事でなんとかなるが、何故かラストダンジョン2Fへの入口は完全ノーヒント。
    1Fのある場所で「邪神の像」を使う事で2Fに行けるのだが、過去に使ったキーアイテムをこんな所で再度使うとは予想も出来ない
    これも公式ガイドブックのイラストでなんとか予想が付くといった状況だった。

感想(Comment)

後にRPGの代表格となる「ドラゴンクエスト」の第2作目。

キャッチコピーは「ファミリーコンピュータ夢の超本格大冒険ロールプレイングゲーム」

DQ1~3は「ロト伝説」として3部構成になってますが、本作は時系列でいうと一番未来にあたる作品です。
「ファミマガ通信簿」で歴代最高点を取った事でも有名。
今となってはゲームバランス面で疑問符が浮かんできますが、恐らく当時の作品を比較的に見てダントツで優良作品であったものと思われます。
当時はそもそもRPGが少なく、同ジャンルの骨子となった事は間違い無いと思いますね。

ストーリー面では、前作から100年後の世界が舞台という事で、勇者と謳われた前作の「主人公とローラ姫」の子孫3人が主人公となっており、
戦士系・器用万能系・魔法使いの3人パーティが弱所を埋め合い、理想的なパーティとなっている。

しかしゲーム難度がかなり高く、
サマル王子に長所が無い、ザコがザラキやメガンテを使いまくる、ふしぎな踊りでMPを大量に持っていかれる等、理不尽に難しい部分が散見される。

「FC初期のRPGだから…」と言われればそれまでなんですが、
難しい理由としては「開発期間が半年しか無かった為、通しでテストプレイ出来なかった」という話が有名。
実際、後半になるにつれて理不尽度が増していくのを見ると、そうなんだろうなと思ってしまう。
ROM容量の都合で慌てて設定変更した跡もいくつか見受けられます。(後述)

さらにパスワードも最長52文字と多めで、
メモの取り間違えで前の所からやり直しになったプレイヤーも少なくありませんでした。
パスワード入力画面の「Love song探して」が名曲で無かったらカセットクラッシャーになる人が出ていたかもしれませんね(´Д`|||)

とはいえ、当時の他RPGはもっと理不尽な作品も多く、この開発期間の短さで一応クリア出来る作品を作ったのだから、
比較的に考えればむしろ良く出来た作品なのではないかと思ってしまう(錯乱)。

ちなみに2017年現在はSFC、GB、スマホ等でリメイク版が発売されており、これらはマイルドというか本来あるべき難度になっています。
今からドラクエ2を始める人はこれらでプレイすることを推奨しますヽ( '▽')ノ

「シドーは死にました」って直球だなぁ(゚д゚|||)

エンディングで流れる「この道わが旅」も名曲ですね。
アニメ「ダイの大冒険(1991年)」のエンディング曲としても採用されており、こちらは歌詞有りなので必聴です。

おまけ ドラクエ2開発秘話

サマルトリア城の位置
開発当初の予定では「サマルトリア城」はこの「湖の洞窟」の位置にあったらしい。ココに城があると初期位置からは遠すぎて難易度が高すぎてしまう事から近くに移動したのだとか。


銀の鍵の位置
ローラの門にあるハズレの出口は何も意味が無いが、開発当初ではそこで銀の鍵を拾える予定だったとか。製品版では「湖の洞窟」に設置されている為、実際何も落ちていないが、出口だけはこうして存在している為、言われてみれば何の為にあるのか違和感しかない場所となっている。


ラーの鏡の位置
開発当初の予定では「ラーの鏡」は風の塔最上階の宝箱に設置予定だったが、王女もいない状態でこの塔の最上階に行くのは難易度が高くなってしまう為、沼地に設置する事になったらしい。その名残か、塔の天辺には空の宝箱が設置されている。


砂漠の町
砂漠の真ん中にある怪しいオアシス(実際は何も無い)。開発当初はココに町を設置し、イベントも設ける案があったらしい。結局は容量の関係で町ごとカットされたとの事だが、ムーンペタ⇒ルプガナへの長い道のりの真ん中でもあるココに町があったらありがたかったに違いない。せめてリメイク版で実現させて欲しかった(´Д`|||)


他にも以下の様な案や弊害があったと言われている。 どんなゲームにもこういう開発秘話はあるものだと思いますが、締切にせっつかれるクリエイターの苦しみは想像に難くないですね(´▽`;)

当時の思い出

本作は僕が小1~2の時、友人だった道北君が貸してくれたのを覚えています。
DQ1をすっ飛ばしてコレ。何故2から貸してくれたのか?僕自身どうして気にしなかったのか?
今考えても謎ですが、グーニーズ2とかキングコング2とかもナンバリング気にせず遊んでたので似た感覚だったのかもしれませんw

ちなみにコレが僕にとって初RPGで、何かと苦労しました。
まず序盤のサマルトリア王子が弱すぎて、ころころ転がるのが困りもんでした…
今思えば、ヘタに行動するより防御させてた方が良かったんですが、小2じゃなかなかそういう発想は出来ませんでしたね(^^;

次に苦労したのは例によってムーンペタのマンドリルの群れ…レベリングもままならず。
ドラゴンフライの群れでギラ連打もトラウマモンでしたね。

次に苦労したのは船入手直後。
海上でも他の場所でも苦戦するので、最寄のラダトームを拠点にひたすらレベリング。
1日2時間くらい狩りして、1週間くらい籠ってましたが、その間にまさかのパスワードを3回メモミス
「僕は一体何やってんだぁぁぁぁ」と頭を抱えたもんですorz
自分の字が汚いので「め」と「ぬ」を間違ってないかな?とか疑って再入力してみたり。多分当時の皆にとってもあるあるだと思いますw

とにかく敵が全国的に強くてどうしようもなく、どこにいっても即全滅してしまう。この世界カオスすぎるだろヽ(#'△')ノ
今思えば後の作品に比べてメタル系の経験値が低めなのも辛い作品でしたね。
結局ギリギリ楽勝な相手をひたすら狩る以外にない。

そんな話をしたら、道北君がどこから得た情報なのか、有名なもょもとパスワードを記載したノートを見せてくれました。

ただそのノートを貸す事は出来ないと言われ、その場で全文を暗記しました
このパスが開発関係者名の羅列である事は知る由もないので丸暗記です。
我ながらスゲーって思いますねw
記憶力は良い方じゃないのに今だに頭に残ってます。これぞゲーム好きの集中力よ( '▽')9

今の僕なら「そんな変な名前のLv48など僕ではない!このまま自分のパスで続ける!」とか言いそうですが、
当時の僕はそんな要らんポリシー等なく、 もょもとパスで進めなおしてました。
仲間まで強いワケではないので、意外とラクにはならないんですが(^^;

その後、行く場所が分からなくなる度に道北君の家を訪ねて公式ガイドブックを見せて貰い、
じりじりと進めていましたがみんなのトラウマ「ロンダルキアへの洞窟」で詰んでしまい、DQ1への浮気も挟みつつ
何とかクリアしました。トータルで半年くらい遊んでたかな…勿論はかぶさは使いました!

今思えば裏技フル活用でやっと適正難易度って感じでしたね…小2がやるタイトルじゃなかったですね!w


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