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●ローカルディア・クロニクル - レビューver2.1.3、ネタバレ含む)


GOOD POINT(長所)


オートセーブ方式

携帯機(といってもスマホだが)には適したオートセーブ方式となっており、プレイタイミングを選ばず遊びやすく、セーブする手間も無く便利。

ただ再開場所が真に止めた場所とはなっていない為、再開場所の仕様を把握していないと、意図せずにかなり戻される危険性がある。


攻撃が必中

本作の攻撃は全て必中仕様で、外れる事は無い。(幻覚状態は別)
その為、ダメージ概算さえ出来ていれば大体予定が外れる事は無く、ザコ戦は爽快感がある。

逆に敵の攻撃も必中の模様で、ラッキーは期待できない。


ストーリーが良い

王道なストーリーかと思いきや、所々で驚愕のシーンがあったりと飽きない。ストーリー設定もあまり他に例を見ない内容で心に残る。

登場キャラクターの殆どが人格者で、魅力的である為、ストーリーも大半が心地良い内容となっている。

ストーリーの善し悪しといった評価は人によりけりなので、いつもは長所として挙げませんが、本作はストーリーが強いウリだと思うので、あえて挙げました。


BAD POINT(問題点)


課金しないと装備出来ない装備が多数ある
 

課金する事で受けられる「女神の祝福」はLVUP時のパラメータ上昇値がupする他、装備出来るアイテムが増加する。
逆にいえば、無課金プレイヤーは「強力な装備を手に入れたぞ、ヤッター」と思っても、祝福ありきな装備だと知った途端ゴミになってしまう。
 
せめて一定LVを上回ったら装備出来る、とかにして欲しかった。パラメータについては諦めても良いから。
特に強力な装備の殆どは祝福装備の為、「強力装備との出会い」というRPGの醍醐味を半減させている感がある。


BGMの音量が小さい
 

全てのBGMがSE(エフェクト音)とボイスに対して小さく、殆ど聴こえない。
 
BGM・SE・ボイスの音量調整を個々に出来ると良いのではと感じた。


全体的にややもっさりテンポ
 

エンカウントしてから戦闘に入るまで妙に数秒かかったり、移動に引っかかりがあったりと地味な所でウェイト時間があり、ややもっさりしたテンポ。

戦闘の行動入力も、任意の順番で各キャラ入力出来る様になっているが、結局全員入力しないと戦闘が始まらない為、何故任意にしたのか分からない。
ドラクエ等の様に自動的に順繰りに入力させる方がテンポアップに繋がると思うのだが…。
 

ただ、ムダに長い勝利曲を設定でカット出来たり、戦闘に3倍速スイッチがあったり、移動速度は3倍モードならソコソコ速かったりとトータルテンポは悪くはない。


細かい設定ミスが散見される
 

メニュー画面においての現地点名の濁点等が右にズレる仕様らしく、例えば「グレートライト薬院」がメニュー画面では「クレ゛ートライト薬院」と表示される(どう読むんだよ)。

また、文章では「南東」と言ってるのに、音声では「南西」と言っていたりと、目的地への方角説明に細かい所でミスが見られる。

兜の殆どの買値と売値が同額。(そうする必然性がない為、恐らく単純にミス?別に悪い事ではなく、むしろメリットなのだが…)

階段や町といったオブジェクトをすり抜ける事がよくある。大体は直前で歩みを止めて進入すればOKだが、やや悪テンポとなっている。

以上の様に細かい設定ミスが色々あるが、どれもプレイに支障のあるレベルではない。


システム面が"惜しい"
 

ドラクエ同様、アイテム欄が個人毎のタイプとなっている。さらに装備を含めて15個ずつしか持てない為、すぐに満杯になりがち。
個人的にはアイテム欄はファイナルファンタジー等の様に総合であった方が良い様に感じた。

戦闘中に装備の切り替えが出来ない。『魔法耐性装備でボスに挑んだが、ブレスを多用してきたのでブレス耐性にすれば良かった』というシーンが多々あった。

メニュー画面でHP・MPの最大値が見えない。どれだけ回復して良いのか、やや掴みづらい。


ゲームバランスがやや悪い(無課金の場合)
 

本作の殆どの敵は、稀にクリティカルヒットにあたる「デッドリーアタック」を繰り出してくるが、これを受ければ大抵やられる(良くて瀕死)
やや理不尽と言える。(ただ頻繁に来る程ではない)

ザコがその時点ではありえない様な強力な魔法を使う事がある。ドラクエで例えるなら中盤でイオナズンが飛んでくる様なモノ。
イオラ3連発というパターンもある。「ふざけんなこの野郎!」と何回叫んだか分からない。
魔法耐性装備を着ければ良いのだが、そういう装備に限って祝福が必要な為、穿った見方をすれば課金を迫っている様にも感じる。
 

道中に加入する高LVのNPCを活用してLVUPしたり、遊技場で強めの装備を得たりと、ややイレギュラーな攻略が必要になっている。

ただ、なんだかんだでクリアは十分に可能。エクストラダンジョンである「果てしない洞窟」については正直辛いが…。
課金額も十分良心的な価格で、アビリティルビー×15(120円)を買うだけでもかなりラクになるだろう。


人物が2マス分で邪魔
 

町人等は縦2マス分のサイズとなっているが、これが地味に突っかかって邪魔だったり、上マスには会話が出来なかったりと軽くイラッと来る要素。
上マスをフルに使っておらず、言ってみれば1.3マスくらいの背丈に見えるのが、突っかかってしまう要素に拍車をかけている。
何故単純にドラクエ等の様に1マス分にしなかったのか理解に苦しむ。


COMMENT(概要・特徴)

本作はレトロ風なスマホRPGとして開発され、google playにおける評価を見ても割と高評価となっている作品です。
ツイッターを見るに、本作の略称は「ロカクロ」らしい。

「さいたま市RPG」
という事になっているが、プレイしてみると良い意味で殆ど関係が無い純ファンタジーなストーリーである事が分かる。
これは「埼玉に関わりの無いプレイヤーでも楽しめる様に、ストーリーやキャラ等にご当地ネタは殆ど無いコンセプト」である事が公式ページでも挙げられている。
じゃあ逆に埼玉成分は何なの?と言われると「地形や地名」のみとなっている。
地名
完全に一致(゚д゚|||)
ちなみに管理人も埼玉県在住で、DLしたのもそれがキッカケではありますが、別の市に在住の為、殆ど関係はありませんでした(´Д`|||)
管理人はノースノース付近在住で、たまにラージシュラインに映画見に行くってくらいのモンです。たまにロックゼルコバにバイクで遊びに行ったりもしますね。

尚、地方創生を目的としたコンセプトでもあり、
現実の埼玉市で特定の場所を訪れてGPS認証する事で「サクラソウ」を取得し、強力なアイテムと交換が可能であったりと、埼玉の街おこし的な要素も設けられている。
そういった働きもあり、「さいたま市ニュービジネス大賞2015」を授与されている。

ゲーム開発は「井桁屋」で、市税や交付金といった公的資金は一切使わず、井桁屋の事業である雑貨輸入卸業の利益で、自社スタッフ2名で主な制作を行ったそうな。
そんな開発背景のワリに、かなり出来は良いと言える。


システム面は及第点ながら、ストーリーが特に良いと感じました。立ち絵も良く、割と万人に好かれる画風じゃないかと思います。
r4 r5
冒頭は「世界の危機の原因を探しつつ、各国に注意を促す聖女ルーシェを守るべく、主人公である兵士見習いシドが共に冒険する」といった内容で、ワリと王道な流れですが、
比較的順調な旅の中、ロックゼルコバでカリスマ性溢れる幼き女王が魔王的存在に殺されるという驚愕のストーリーから緊迫感が一気に増した様に感じます。
魔王は「ギフトフィールドを知っているか?」という謎の問いかけをしながら各地の重要人物の抹殺をはじめ、人類を恐怖に陥れており、その目的は知れないまま、200年前の過去編に突入する。

この過去編そのものが面白く、「不安に喘ぐ各地を巡って、御自らが激励する文系で弱っちぃロビカ王子と、それを守る隣国の世界最強聖女カーヤ」の物語となっている。
お互いの第一印象は最悪で仲が悪かったが、冒険を経てお互いの信頼を築いていく典型的な「ボーイミーツガール」な話が良い。
(女子側が強くて守る側というのが特殊ではあるが…)
ていうかロビカ&カーヤのコンビが良すぎてやや主人公(シド)を食っているくらいです。

ロビカ王子は頭が良く誠実で、その公平さから全国民に慕われているが、文系で戦闘能力は決して強くはない。
カーヤは逆に強すぎて不敬な所があり、自国の兵には恐れられているが、幼い頃から恋愛に憧れており、自分より強い男を探しているという設定だが、
新しい場所に行く度に起こるロビカとカーヤのイベントが全て面白く、信頼を築いていく内容が心を温かくさせてくれます。
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そして二人は魔王を倒して世界を救い、最後はお互いの事を認め合い、ロビカ王子は男らしく婚約! YES!大団円!

…と思いきや、現代編に戻ってから、
「カーヤは求婚を受けてから1ヶ月後に亡くなっており、ロビカは生涯妻をめとる事はなかった…」という悲しい歴史が明らかになる。
そもそも「ロビカとカーヤが世界を救った」という歴史は現代では言い伝えられておらず、歴史は蔑ろにされていた。

同時に、現代における魔王は「過去に世界を救った英霊が、その歴史を蔑ろにされたという負のエネルギーによって復活し、人類に敵対するという存在」である事が分かる。

プレイヤーとしても、歴史を追う毎にイヤな予感が頭をよぎる様になるが、まさかの「カーヤがこれまでの元凶でラスボス」という展開に。
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カーヤを倒した所で、未来で現れる魔王は恐らく主人公だ、という、半分絶望的な展開に。
その後、ロビカの魂現れ、カーヤと共に成仏していき、魔王化の根源となっていた真のラスボスを倒して、今度こそ大団円…という、何気に歴史軽視に警鐘を鳴らすストーリーでした。
他ゲームでもあまり見ない設定だったのと、カーヤが魅力的なキャラだった為、感情移入度は高かったですね。
カーヤも「ワガママ」と言われてしまってはいるが、それだけ無念だったんだろうし、魔王化させる元凶がいたからというのがあったのだろう。
r25
最後はロビカとカーヤが幸せになって良かった…(*'ω'*)

総じて心に残る、面白い作品でした。
この世界の外周部は海という事ですが、その外にも何かあるとか言う話もあったので、それをネタに続編も期待したいですねヽ('▽'*)ノ


P.S. 気になる点をいくつか


登場する女キャラが大体強い
 ・ヒロインである「ルーシェ」は初期LVが5。主人公はLV1。腕力すらもルーシェの方が上。色々な町で「ラージシュラインの聖女(ルーシェ)はモンスターの様に強い」と言われている。
 ・その後出会う
「女癒術師サーヨ」と「女魔法剣士ミナモ」も同様に主人公以上に強い。(この時点の主人公LVは大体10程度、この二人はLV14)
 ・ルーシェが攫われ、救出の協力を申し出てくれるロックゼルコバの女騎士「ディゼ」のLVは主人公の+5と設定されており、力・HPといったフィジカル能力が全て主人公以上。
 ・極めつけは、物理戦闘能力が高いにも関わらず殆どの魔法を使いこなし、祝福武具すら装備出来てしまう聖女カーヤ。三日三晩不死身の魔王と戦い続けたエピソードすらある。
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一言!女は強し( ゚д゚ )!



本作唯一にして最凶のクソ女王
大魔道士「クロウリー」は母国であるプリムローズ国をずっと守り続けていたが、それに頼り切るのが当たり前となっていた状況を危惧したクロウリーは、
母国の他の戦力を信じ、根本的な世界の危機を明らかにする為にも主人公達に同行させて貰う様に女王に具申したが、「お前ら兄弟はもうこの国に来るな」と言い放つ。
これまでの恩を忘れているばかりでなく、魔法が使えないというだけでクロウリーの弟に辛く当たっていた事も含めて考えれば、クソとしか言い様が無い。
(もうこの国に来るな、と突き放す事で世界の危機に立ち向かって欲しかった…という深読みも出来ますが、他国の救援に向かう度に渋ったりと器の小ささが垣間見えるので、恐らく無いでしょう)
そんなクソ女王がエンディングでは…
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お前にそんな事言う資格無いわ!身近の忠臣クロウリーにすら敬意を払えなかったくせに。
本作は魅力的な人格者ばかりですが、コイツだけはクソでした(´Д`|||)



「果てしない洞窟」について
クリアしなくても良い、任意の腕試しダンジョンである「果てしない洞窟」だが、主人公の父親が亡くなった場所という設定もあり、ストーリー上においても気になる場所。
しかしクリアした所で結局ストーリー的には何も無いのが残念でした…。
ラスボスを上回るボスがいるものの、それを倒しても得られるのは最強の装備のみ。それを振るう相手がもう居ないんですがそれは…(´Д`|||)
どうせなら「父親絡みのストーリーを設ける」とか「エンディングが変化する」とかいった要素を設けて欲しかったですね。


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