top

●MOTHER - レビュー(ネタバレ含む)


GOOD POINT(長所)


独特の雰囲気
 

よくあるトップビューのRPGだが、舞台はファンタジーでなく現代になっている(アメリカがモデルらしい)
 

町人との会話は意味がないのが大半だが、思わず「クスッ」となってしまう面白さがあり、
クリアとは関係ない施設も多い。それが独特の面白い世界観を作り上げている。

クリアするのが目的というよりも、道中の雰囲気を楽しむ作品と言える。
パッケージ裏にも「このゲームは出来るだけゆっくり楽しんでください」と明記されている。
  


音楽
 

耳に残る特徴的で素晴らしいBGMが多い。
第三者様が作成したBGM動画です。


斜め歩き可能
 

この手のRPGとしては珍しく『斜め歩き』が可能となっている。(建物等も奥行のある斜め視点を採用している)
 

歩数短縮出来るのもさることながら『ココ斜めに通れたんだ!?』という感動もある。

あのドラクエでさえ斜め移動が可能になるのは7から。そういう意味では時代の先取りに成功していたと言える。


良テンポ
 

戦闘結果を『you win!』で済ませる簡潔さ。取得経験値は表示されず、下部に表示されている現在経験値に直に追加される。
 

今の戦闘で何P入ったのかが分かりにくいという難点はあるものの、極力テンポを良くしようとする工夫は感じられる。


高い自由度
 

特に決められた順序で攻略する必要はなく、自由度が高い。
 

クリアするだけならば、全員を仲間にする必要がない。(ロイドのみ必須)

次はドコに行っていいのか分からなくなるような事はまずないバランス。(サボテン等一部分かり難い所もあるが…)
町でなくとも人が点在している為、ぶらり旅が楽しい作品となっている。


BAD POINT(問題点)


持てるアイテム数が少ない
 

1人当たり8個しか持てない。
 

キャッシュカード、フランクリンバッジ等常備したいアイテムを含めると益々辛く感じる。

ロイドはアイテムアタックがウリのキャラな為、特に不遇に感じる。


お金の入手法
 

本作では敵を倒してダイレクトに金を得るのではなく、敵を倒した分だけ銀行に振り込まれる方式を採用している。
その為、『お金が必要!でもATMが近くにない!』というシーンが何回かあり、不便な事もある。(マジカントでこうなる場合が多い)
 

全滅した時の保険となると考えればメリットにもなるが…


エンカウント率が高すぎる
 

ダンジョンでは異常に高い(フィールドでは低く感じるが)
 

また、倒すと同時に自爆してダメージを与えてくる敵も多く、戦闘自体避けたい事も多い。

戦闘を回避する手段(DQで言う所のトヘロス等)が本作に無いのも煩わしさに拍車をかけている。


装備が少ない
 

装備一覧を見れば一目瞭然だが、異常に少ない。
 

RPGの楽しみである「装備を充実させていく」要素が乏しい。防具に至っては序盤(マジカント)で殆ど買えてしまう。

装備の説明が無く、誰が装備出来るのか?どのような効果があるのか?が全く分からない。
(但し説明書には大体の効果が明記されている)


COMMENT(概要・特徴)

任天堂初のドラクエ式RPG。後にシリーズ化しており、2013年現在3まで発売されている。


RPGとしては珍しい、以下のような特徴を持つ作品となっている。
 舞台は現代アメリカ(フィクションの一地域
 
町の住人はユニークで面白いセリフを放つ。通称「糸井節」。
 武器は「バット」や「フライパン」、回復アイテムは「ハンバーガー」や「オレンジジュース」等、あえて日常で見かけるモノに限定している(KATANAなんて物騒なモノもあるが)
 
道具屋&武器屋⇒デパート、宿屋⇒ホテル、状態異常回復⇒病院(ヒーラー)、セーブポイント=黒電話(パパ)
 
倒した敵によって表現が変わる。「倒した」「おとなしくなった」「われにかえった」
 
敵を撃破して金を得るのではなく、パパにお金を振り込んでもらう。(お金の出し入れはATMにて行う)

それまでにあったRPGでの固定概念として存在していた「生きるか死ぬか」といった殺伐な空気はあえて除いた内容となっている。
そんな独特の雰囲気を作り出しているのはコピーライター・エッセイスト・作詞家である「糸井重里」であり、本作の世界観にはファンが多い。

そんな特長を多く持つ本作ですが、設定(展開)が粗いと感じる所もあります。

まず旅立ちの目的が「ラップ現象をはじめとした不可解な現象の原因を突き止める為」と、一少年には
いきなりスケールのデカい話に。
まあ「家族を守る為」というのもあり、主人公はPSIに目覚めていたという背景もあるんですが、
プレイヤーにしてみると突拍子も無い始まり方に感じるのも事実ですね。

エンディングも、ラスボスを倒した後はスタッフロールのみという淡白さ。
本作のキャッチコピーは「エンディングまで泣くんじゃない」ですが、当時の私はエンディングの淡白さに泣きました。

などと言うと悪いイメージばかり持ちそうなもんですが、不思議とそうとばかりは言えないモノもあります。
感動的とも言えるシーンはちゃんと随所に散りばめられています。

一人ぼっちでマジカントに迷い込んでしまった主人公を、命を賭して助けてくれた5人のフライングマン。
いじめられて引きこもっていたが主人公に出会い、もう一度人間を信じる気持ちを取り戻す
ロイド
親が全員蒸発してしまったが、子供達だけで精一杯生きている村。
両親をホーリーローリーマウンテンのモンスターに殺されて以降、凄絶な人生を歩んできたテディ。
強大な敵ロボットから身を挺して守ってくれたイヴ。
ラスボスであるギーグも、地球を狙う血も涙も無い存在でありながら、
主人公の祖母であるマリアの血縁という事で主人公だけは生かしておこうと考えたりと、深い感情を持っていたりします。

個々のイベントは奥深い設定がありながら、明確な説明を置かないのもこの作品の狙いなのかな〜と。
プレイヤーに判断を委ねているとも取れますね。

色々な「不思議」を残して終わる作品ですが、
それについて自分で色々考察したり、小説等の別媒体を読むのも楽しいんじゃないかと思います。

ちなみにGBA版では色々補完されているそうです。いつかはプレイしてみたいですねw

ED


MOTHER TOPページへ

TOPページへ