ゲームの里

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ヘブンバーンズレッド / レビュー(ネタバレ含む)

更新日:2022.10.31

長所(Good point)

★シナリオが良い
  • 感動とギャグが高レベルで織り交ぜられたkey作品らしい内容で、ソシャゲにありがちな読み飛ばされるのでデフォな無味無臭シナリオではない
  • 魅力的なキャラも多く、プレイアブルだけでも48人もいる。
  • 一方でRPGパートの難易度が高く、無課金の場合は強くなれる要素フル活用の上で戦略的に戦わないとシナリオが追えない。この為「RPGはどうでもいいからシナリオを読ませてくれ」という人にはやや辛い。
★戦略性が高い
  • 本作はキャラが多く、ロールにしてもアタッカー、バッファー、ヒーラー、デバッファーと多種に渡るが、それぞれに等しく活躍の場がある。
  • アタッカーごり押しが出来てしまう作品も多いが、本作はむしろバッファーが必須クラスであったりと良い意味で一筋縄では行かない。
  • 与ダメを増加させる「破壊率」を大きく盛れるブラスターというロールもあまり見ない設定で新鮮味がある。
  • いわゆる人権キャラはいるが、所持していないとしても類似のキャラ(スタイル)で何とかなるバランス。SSRレアリティでないと辛いのは事実だがアプデを経てSRでも活躍出来るようになった。

短所(Bad point)

★周回に時間がかかる
  • デイリー消化の為に毎日スタミナ5以上は消化する事になるが、プリズムバトルにせよダンジョンにせよ同じ編成で同じ動きを繰り返すだけになるので時間の浪費感が凄い。
  • イベントバトルにおいては有用度の高いアイテムだけ入手するとしても計100回ほど同じ戦闘を繰り返す事になる。
  • ダンジョン攻略においてはもっと時間がかかる。フルクリアした階層においてはスキップ可能で良いのでは?
  • 仮想ザコと戦い続けるアリーナはタスクキル状態においても自動周回してくれる便利機能が搭載されているのだが…。他の要素にもコレが待たれる所。
★シナリオ分岐がほぼ無い
  • key作品やアドベンチャー作品にほぼ付き物だった分岐シナリオというモノは殆ど無い。
  • 選択肢は各所にあるものの、その場のセリフが多少変化するだけで大局に変化はない。(但し過去に選んだ選択肢がその後に影響するという地味に凝った部分はある)
  • ごく一部ではあるが、選択肢によってはバッドエンドを迎える場面もある。個人的にはこういうのが多いと良かったなと感じた。
★やる事がない期間が長い
  • 1章あたりのストーリーを読むのは2,3日あれば十分で、それが終われば周回育成期間になるが、それらも終わってしまうと新章実装まで虚無期間が続いてしまう。
  • 育成もダンジョンもボスも、やれる事は全てやってログイン勢していたがそれも面倒になってきて引退…という流れのプレイヤーが実際多くなっている模様。せめてデイリークエ消化をパパッとやれる様にして繋ぎ止めてほしいと願う。
  • ただ、シナリオに関しては主人公以外のキャラにもスポットを当てた期間限定サブシナリオも月単位で展開されているし、メインシナリオはそんなにポンポン開発出来るワケではないのは理解出来るので、運営はやる事をしっかりやっている。

感想(Comment)

本作は所謂「泣きゲー」を展開し続けたメーカー「key」によりリリースされたゲームアプリで、珍しくRPG要素も前面に出した作品となっています。

それもkeyのメイン作品を手掛けた麻枝准氏による15年ぶりのシナリオとなります。キャッチコピーは「最上の、切なさを」

key作品にしては珍しく主人公が女性なのも目を引きます。個人的には単純に萌えキャラでない&二刀なのもグー(死語)。
「やるときゃやるが普段は頭おかしいレベルでユニーク」というkeyらしい主人公像は継承しています。周りを取り巻くキャラも大概ユニークなんですが、だからこそ普段からクスッとさせられるシーンが多く、シリアス以外でも目が離せません。

世界観からして意外性を持っている事を、話を進めるごとに気づかされるところもkey作品らしいと言えますね。複雑といえば複雑なんですが、それでも状況が頭に入りやすいのはホントに良く出来てます。管理人はムダに複雑なシナリオになると理解が追いつかない&興味が無くなってきてつまらなく感じてきてしまう人間なので^^;

主人公以外のキャラにスポットをあてたサブストーリーにも力を入れており、「第一印象は最悪レベルだけど事情が理解出来てくると印象が逆転する」というベタで王道なキャラもいます。面白い話ってこういうのだよなってシンプルに訴えかけてきます。

シナリオについてはリリース当初から完成していたワケではなく、担当の麻枝准氏が現在進行形で作り続けているらしく、リリースのテンポは遅いという一般評価になっていますが、各キャラにスポットを当てた期間限定イベントシナリオが毎月リリースされているし、個人的には十分なテンポだと思ってます。(メインシナリオだけを捉えれば確かに遅いかもですが)

一方、主人公はかつて伝説的ロックバンドの元ギター&ボーカルだったという経験を活かし、自分のセラフチームでゲリラバンドを行うというイベントが発生します。これが新章シナリオや期間限定イベントごとに発生するので、実質毎月新曲がアニメ付きでリリースされます。凄い( °o°)

運営の姿勢も個人的には花丸ですね。リリース当初は「SSRにあらずば人にあらず」と言わんばかりにSR以下の戦力が乏しい状況で、渋い闇鍋ガチャを引かせようとする運営最悪だなと思える一面もありました。そんな意見を拾ったのかどうか分かりませんが、SRスタイルの戦力も今では上方修正されています。

他にもプリズムバトルにおけるドロップ率や敵戦力の緩和、SSRを凸れるアイテムや要素の実装など、ユーザーの声を聞いて反映している姿勢は感じられます。スマホアプリとしては高クオリティすぎてスペックも容量も食う所が辛い所でしたが、発売から半年でsteam版がリリースされた所も大きいですね。

さてRPGパートの出来としては…正直かなり難易度高めです。
管理人は完全無課金で毎日スタミナ消化に勤しむくらいは育成しており、無課金という条件内では最強クラスであると自負していますが、それでも新章リリース直後ではいつも大ボスとギリギリの死闘を繰り広げています。

3章のボスなんて全体攻撃一発でDPの2/3が持っていかれる!リカバーでチマチマ命を繋ぎつつODゲージを溜めて何とか逆転。そんな状況なのに2戦目が待ち受けていて絶望。それも奇跡的に潜りぬけたら待ち受けるは3連戦目。「デスタムーアかお前は!」と絶望に打ちひしがれたものです(?´ω`? )

実際シナリオが追えずに投げてしまったプレイヤーもいるんじゃないかと心配になるレベルですが。アプデを経て難易度が緩和された様なので、今から始めるプレイヤーさんはそこまで苦労しないで済むかもしれません。
それじゃあの時の苦労は何だったのかと思わなくもないですが、そんな強ボスを試行錯誤で何とか倒せたのも今となっては多分良い思い出です( 'Д';)

そんな鬼の様な3章が終わり…


5か月の時を経て第4章前編がリリース。これが4章で次が5章じゃイカンかったのか?w

主人公達を含むセラフ部隊全員がナービィだった事が知らされ、2体目のフラットハンドとの死闘。そしてめぐみんとの別れ…。
今後どうなるか目が離せませんね。今後も期待しつつ楽しませてもらおうと思いますヽ(*'▽')ノ

過去イベント

本作は月イチで番外編的なサブストーリーが配信されています。
その月が終わるとプレイできなくなるがアイテム「エーデルワイス」によって後発プレイヤーでもプレイ出来るようになってます。
キャラの総数が多くてメインストーリーではどうしてもスポットが当たらないキャラを主役に据えた内容が多く、限定Sスタイルをフル凸で獲得出来るのも魅力。
開催月:2022年2月

懐かしのスト2テーマ曲の様なタイトルだが特に関係はありませんw
31C 佐月マリを主役に据えた内容で、時系列は第一章直後となっており、闇稼業を生業としていた実家と、その稼業を継がせまいとして母が辛く当たっていたマリの過去について語られる感動ストーリーとなっている。

配布スタイルは神崎アーデルハイド。イベ配布スタイル全般に言えるがSスタイルとはいえLv110まで上げられる為、無課金プレイヤーの僕としては全体斬スキルがあるだけで結構頼りになった。

開催月:2022年3月

31Bの水瀬姉妹について語られる内容で、セラフ部隊に来る前の殺し屋時代と、蒼井に対して反発していた理由とその裏での想いについて語られている。プレイヤー的には第一印象最悪であろう水瀬いちごに対しての印象を一気に変えてくれる感動ストーリー。

配布スタイルは柊木梢。雷防御デバフ使いの為、いちご等の雷アタッカーが揃っているなら有用な性能だった。(管理人は勿論無し)

開催月:2022年4月

31D部隊長の二階堂三郷を主役に描かれる物語。Dクラスともなるとメインストーリーでも殆ど語られない面々の為、その点でも貴重な内容となっている。
三郷の才能は日本一の碁打ちという事で瞬時に適格な作戦立てが出来るとの事。部隊長として最適すぎませんか('Д')? そんな三郷を師匠として碁打ちとして育ててくれた祖父との思い出が語られる。

配布スタイルは伊達朱里。貴重な全体打(SP8)持ちなのは無課金プレイヤーとしてホントに助かりました(*'▽')

開催月:2022年5月

メインストーリー第三章でその命を落としてしまった、先輩部隊である30Gの蔵里見について語られる物語。
その死から時を逆行するように過去が語られるのが大きな特徴。

配布スタイルは月城最中。低コストなトークンスキルを持つ事が特徴だがSSスタイルが無いと活かせないと思われる。管理人は当然もっていません(?´ω`? )

開催月:2022年6月

「イベントストーリー=重い&感動」というこれまでの流れをぶった切る内容のギャグ回。
半ば崩壊している施設を体格的に探索しやすい身長140cmの特別セラフ部隊を結成するという内容。その部隊長に選ばれたのは31Fの丸山奏多。
いつも執事に何とかして貰っている甘ったれた子だと思っていたけど、英才教育を受けているだけあり知識と咄嗟の判断力はある、将来性のある子なんだなと分かりました。イベントストーリーはこういう「見直し」があって全てのキャラが好きになれるのは良く出来ているよなぁ(*´ω`*)

配布スタイルは黒沢真希。一応打全体(SP9)持ちだが、ここまで来ると無課金でもそれなりに打キャラが揃っており、個人的には使わなかった。

開催月:2022年7月

部隊そのものがまさかの6人姉妹という31Eを主軸に据えた物語。
皆に慕われる頼れる長女にして部隊長の一千子が記憶喪失に陥ったものの、妹を悲しませたくなくてそれを隠して日常を送ろうとするドキドキストーリー。大島6姉妹そのものについて多く語られる絆のストーリーは必見。個人的には四ツ葉の事がどうしても好きになれず…どう見てもダメな子だろコレw 今後この印象を覆してくれるストーリーに期待したい(´▽`;)

配布スタイルは件の大島四ツ葉。部隊に必須なエンハンス使いではあるが無課金プレイヤーであってもSSバッファーの1人や2人はいるだろうから微妙な所ではある内容。

開催月:2022年8月

ギャグ回にして水着回。珍しく主人公部隊である31Aが主軸に語られる内容。
じゃんけんで負けた事で月歌・つかさ・すももの3人が1日水着で過ごす事になった上にそのまま探索ミッションに挑む事になってしまう。
水着キャラが続けて発言した場合、ユッキーが「よっトロピカルだねぇ!」という事になる貰い事故ルールは爆笑モノ。

配布スタイルはまさかの茅森月歌。お前のスタイル配布SSも含めていくらでもいるだろ!と突っ込みを受けてそうだが、火斬全体スキル持ちなのは非常に助かりました!(ガチャ森難民)

開催月:2022年9月

全くと言って良いほどストーリーに関与してこない外国人セラフ部隊31Xの部隊長キャロル・リーパーが主人公。
ドームの陰鬱とした空気を払拭するべく、映画について博識なキャロルに映画制作の指令が飛ぶ。ギャグあり感動ありの内容で全くと言って良い程目立っていなかった31Xについて多少知る事が出来るストーリー。

配布スタイルはヴリティカ。防御力を高めた上でデコイ役になれるスキルを持つので光るところでは光る…か?

開催月:2022年10月

主人公を食う勢いで人気がありそうな先輩部隊30Gの部隊長 白河ユイナが主人公。
いつもの月歌視点だと分からないが、いつもキリッとしている反面内面ではドギマギしているユイナを見る事が出来る。またユイナは度々ランダムに行動の指針を示してくれる「神託」の能力を持つ事が分かる。心労を負い続ける月歌の心を支えるユイナのシーンは必見。

配布スタイルは今は亡き頼れる先輩の蔵里見。ドーピングに等しいスキルバフを自身に掛けられるのが特徴。SSスタイルがあれば光るのかもしれない。(持ってない)

開催月:2022年11月

31Bの柊木梢が主役。曲者が揃うセラフ部隊の中ではまともな性格をしている為かプレイヤー人気がある印象なので歓喜した人は多い(と思う)。
突然幽体離脱してしまった梢が、霊感を持った月歌としか関われない中で肉体に戻る為に奔走する物語。
第三者視点では「オカルトにハマってしまった」としか見られなくなった月歌は最終的に誤解を解く事が出来たんだろうか…。そんな中でも一定の信頼を受けている月歌も凄いなと改めて感じましたね(*´▽`*)

配布スタイルはビャッコ。スキルは凡庸だが元々SSスタイルの破壊率がバグっているので、Lv110に出来る事自体がありがたい。


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