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第3次スーパーロボット大戦(SFC) / レビュー(ネタバレ含む)

更新日:2024/5/30

長所(Good point)

★前作に比べ、システム的にできる事が増加
  • 資金を使っての各機体のパワーアップ。(武器改造、戦艦強化は不可)
  • そのMAP限定の強化概念である気力の導入。
  • 乗り換えとパイロット能力の導入。機体と乗り手のベストな組み合わせを考える面白さが増えた。
  • 反応値が130に達すると2回行動が可能になった。従来の戦略シミュレーションにないこの強力なアクションが爽快感に繋がった。
  • 精神コマンドの名称と効果も現行に近いモノになり、シリーズの骨子ともいえるシステムを形成した。
★戦略性が高い
  • 敵の射程と移動範囲を逆算し、高耐久のユニットで釣っては待ち伏せて一斉放火等、昔懐かしの高い戦略性が求められる。
  • 現行のスパロボと違い「1機で無双」とかヌルい事は無い。
  • 地形に合わせた戦略がある程度必要。「ゲッターはずっと1でOK」などという事はない。
  • その一方で「反撃・防御・回避は選べずに完全オート」と理不尽な面が散見される。(詳細は後述)
★過去作であるヒーロー戦記を意識した造り
  • 度々ヒーロー戦記のBGMが流れる。僕のようなファンとしては嬉しい。
  • ごく僅かではあるが、歴史がヒーロー戦記経由である事を匂わせるイベントもある。

短所(Bad point)

★敵への命中・回避率が見えない
  • 正確には「敵に攻撃を仕掛けるとキャンセルできないので、命中回避率を確認できない」
  • 命中回避に関わるパラメータが多いので概算が難しい為、実質「戦闘を仕掛ける度にセーブ」を強いられる。
  • 途中セーブもイチイチ「セーブしますか?ゲームを続けますか?」と聞いてくるのでテンポが悪い。
  • ちなみに前作も同様の問題を抱えていた。改善しようという気がないのか、純粋に戦略シミュしてほしいのか。意図は不明。
★敵の攻撃に対してのアクションが完全オート
  • 現行のスパロボは敵攻撃への対処が「反撃、防御、回避」と選択できるが、本作は完全オートとなっている。
  • 一応、命令コマンドで味方全体のリアクション傾向をある程度選べる。(全部防御か回避、食らったら落ちる状況で無ければ反撃等)
  • 但し反撃内容に関しては「わざわざEN消費する武器を選ぶ、Iフィールド持ちの敵にビームで反撃する」等、頭の悪い内容も多い。
  • 詰まる所、頭の悪い内容も織り込んだ戦略を織り込む必要がある。ドラクエ4等と同様で、それはそれで戦略性と思えば面白い範囲ではある。
★敵の移動範囲が見えない
  • 本作の鉄板戦略は「敵の射程と移動範囲を逆算して待ち伏せ」になる為、これは致命的。
  • とはいえ移動力は見えるのである程度の逆算は可能。但し地形コストまでは加味して考えないとならないのでやはり不便。
★早くクリアしすぎるとおかしくなるMAPが多い
  • 例えば「開始直後は一部ユニットしか出撃できず、4ターン目に残りメンバーが合流する」というシナリオで3ターン以内にクリアしてしまうと「残りメンバー」が消失する
  • 「〇ターンに新たな仲間が合流する」というパターンであっても同様に早くクリアしすぎると永遠に仲間にならない。
  • 一方「早くクリアしちゃったけどその後に加入する」というパターンもある。何故すべてこの様にできなかったのか?
  • 異常に速くクリア出来てしまうチートプレイヤーへのお仕置きとかなら分かるが、普通に早くクリアできてしまうMAPも散見される。
★作品によっては冷遇気味
  • コンバトラーVとライディーンは初登場MAPで早々に原作の宿敵と決着を付けてしまい、以降は実質居るだけ参戦。
  • ダイターン3に至っては原作敵は一切登場せず、完全にいるだけ参戦。(但しダイターンに限ってはシリーズでよくある事)
  • グレンダイザー組はそこそこの人数キャラが登場するが、前作で使われていた専用BGMが削除され、マジンガーと一緒くたにされている。
  • 機動戦士ガンダムのハヤトとリュウについては初期メンバーではあるものの何話か進めると必ず離脱する。何の為に参戦させたのか?
  • レコアとクェスは前作で敵として登場していたハズだが、本作では無かった事のようにされていて普通に仲間になる。シナリオを書く立場から見ると把握も難しいのだろうが…

感想(Comment)

ロボットアニメの共演「スーパーロボット大戦」の3作目。(但し初代はストーリーがあって無いようなモノなので実質2作目)
2024年現在では「スパロボシリーズ」といえばロボットアニメ好きにとって名作で、バンプレストとしては主力商品であるが、本作発売当時は第2次スパロボから売上は低迷しており、打ち切りも見当されていたとの事。そのせいか当時の販促(↓)としてもあまり面積を取っていなかった。

この第三次は発売から少し経ってから話題に上がるようになり、急に売れるようになったとの事。
結果的に出荷本数は25万本と上々で、来年の3月には続編のEXを発売するに至ったそうです。
スパロボフリークとしては売れてくれて本当に良かった…。ていうかココで終わったらマサキ何者だったんだよってなるw

ここからは出せば売れてを繰り返し、スパロボαまでは右肩上がりとドル箱路線を突き進んでいます。

本作はそんな売れっ子の発端であり、システム的にも骨子とも言えるレベルに昇華させた作品でもあります。
僕自身は「新スパロボ」から入った人間で、遅まきながらこの第3次を遊んだ経緯がありましたが、敵の攻撃に対してのリアクションが完全オートというのが受け付けられなくて放置してしまいました…
後に発売されたコンプリートBOXでは第三次をクリアしたので履修した気ではいたんですが、ふとこのSFC版もリベンジしたくなったというワケです。(2024年にもなって)

完全オートは確かに理不尽だなとも感じますが、言ってみればドラクエ4もそうだったよなと。
ウィンキーソフトがそれを意識していたかは分かりませんが、織り込んで考えれば「ターン毎に命令コマンドで全体の志向を調整するのも戦略だな」と。不便だけど。
敵ターンは全員防御をさせて敵を纏めた上でMAP兵器で一掃するのも中々爽快感がありました。当時コレに気づいていれば!w

これによる超つよつよマン量産できるのも攻略法として大きかったです。
この体制が固まると「戦略してるー」感があって楽しかったですね。
言っちゃなんだけど「単騎無双」が普通に出来てしまう現行スパロボよりもゲームとして面白いまである。

25万本売れるだけの名作だったんだな…発売してから30年以上経過してやっと気づきましたw

あと何気に凄いのはストーリーチャートの複雑さです。前作は完全1本道だったのに…。
その結果、ラストバトルは以下の3種類が存在しています。
道中の分岐も多く、ルートによってはシャアやガトーが加入したりしなかったり、ライディーンにゴッドボイスが追加されたり、フォウが仲間になったり…結構な違いがあります。アドベンチャーゲームかよ!と言いたくなりますが、個人的にはこういうの好きです。
現行スパロボはほぼ2ルートしかなく、それも大筋は大きな変化がない事が多いので残念ですね。せっかく資金等引継ぎができるのに…。まあ開発側は大変でしょうね;

2021年に発売した「スパロボ30」以降、ソシャゲを除いて音沙汰ないスパロボシリーズですが、本作のような原点にかえった作品の登場を心待ちにしたいですねヽ( '▽')ノ

強敵メモ

ヴァルシオン改(パプティマス・シロッコ)
HP40000、機体サイズL、Iフィールド持ち

厄介ランクB(スパロボシリーズ全作品からの比較評価)
「宇宙人と組んでロンドベルに敵対したバスク陣営」と「元々のDC理念を貫いて宇宙人と敵対したガトー達」のどちらにも属さず暗躍し、最終的に漁夫の利を狙った強かな男。

宇宙人を撃退したロンドベルとアクシズで最終決戦を行う際、ジ・Oを撃破すると同時にヴァルシオン改に乗って再登場する。(つまり2連戦)
ジ・Oは最大射程が7の為、ファンネルで完封出来たがコチラは不可能。シロッコの回避能力は群を抜いており、実質「閃き」か耐えられるだけのHPがないと手が出せない。ただ手下が多くないので、余力を多く残したロンドベルなら一気に押し切れる。
後述のディカステスと同時に戦うルートもあり、この場合はただのヴァルシオン(HP27000)に乗ってやってくる。
ディカステス(ウェンドロ)
HP49000、機体サイズL、Iフィールド持ち

厄介ランクB(スパロボシリーズ全作品からの比較評価)
後に「インスペクター」と呼ばれる宇宙人の長。機体名の「ディカステス」は裁判官を意味しており、それを体現したかのように「兵器技術ばかり突出した地球を管理する事」を目的としてやってきた。

アクシズでの最終決戦の場合、対シロッコ同様に一気に押し切れる。
しかし、シロッコと同時に戦う事になるルートもあり、この場合は敵数が多い上に、地形効果の高いアクシズに出現するので本作イチ厄介な相手と化す(事前にアクシズを味方ユニットで埋めていると外れて出現するという抜け穴はある)。但しこのルートだとウェンドロのLvが60に弱体化しておりラスボス自体はそこまで強くない。
ネオ・グランゾン(シュウ・シラカワ)
HP65000、機体サイズL、Iフィールド持ち

厄介ランクB(スパロボシリーズ全作品からの比較評価)
総ターン数419以内でクリアするとロンドベルを強者と認め、突如牙をむく天才科学者。その目的は次回作以降で明らかになる。

その機体性能は群を抜いており「高すぎるHPと装甲」が最大の特徴。ゲームシステムの都合上、残HPも与ダメも見えない中「ホントに決定打を与えてるのか?」という不安と共に戦わなければならなくなる。
取り巻きもヴァルシオン2体しかおらず、これが逆に気力を上げる機会を奪われている。
武装は気力110以降から解禁される縮退砲がぶっ壊れでHPをフル改造した特機で受けるか「閃き」で避けるかしないと即死は免れない。本作に「脱力」はなく、弾数は40もある為、撃たせない方向で攻略するのもムリ。
以上の通り、裏ボスに相応しい難易度を誇るが、彼は「激怒」で釣られるという最悪の弱点があり、初期位置付近の良いトコにホイホイ釣られては特機勢の必殺技でゴリゴリ掘られてしまうという悲しき男となっている。(他のボスは釣られないタイプが殆どなのに何故…)
これさえ無ければ一気に押し切るのは難しく、残HP次第でMAP兵器を撃つイベントもあるので厄介ランクAは免れなかっただろう。


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