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魔装機神F COFFIN OF THE END / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★セーブの使い勝手向上
  • これまではセーブ直後にシステムセーブを行うか一々表示されていたが、本作では自動的にバックグラウンドでセーブされる様になり、快適性が増した。
  • 従来のスパロボの殆どが未だにシステムセーブを求めてくる。システムセーブをあえて保存しない人もまずいないだろうから、今後のスパロボも是非こうしてほしい所。
★難易度がマイルドになった
  • これまでの魔装機神シリーズは殆どが難しく、特に2・3は理不尽とも言える激難仕様だったのに対し、本作は進み易いと殆どのプレイヤーから高評価を得ている模様。
  • なのに本作のストーリーはほぼ一本道で、あまり周回する意義がないのが惜しい所。

短所(Bad point)

★武装の特殊効果確認がしづらい
  • 一部武装には追加効果で状態異常を発生させる効果がある。武装にカーソルを合わせて□ボタンを押す事で確認出来るがその詳細ページが4頁もあり、確認が億劫。
  • 従来のスパロボ同様、詳細は1頁でまとめて見られる様にすれば良かったのではないか?
★多人数の精神コマンドをまとめ掛け出来ない
  • 従来の殆どのスパロボで可能な「精神コマンド検索からの他人数同時掛け」が出来ない仕様となっている。
  • 誰もがやるであろう「冒頭で全員加速」や「ボスに一斉攻撃をかける前に全員熱血」を個々にやらないといけない。まるで昔のスパロボの様だ(´Д`|||)
  • とはいえ、本作は多くとも12機くらいしか出撃出来ない為、そこまで必要かと問われれば微妙な所。
★反撃時にわざわざ高コストの武装を選択する
  • というよりはランクアップ武装を選んでしまう傾向にある模様。一例としては「ローズカッター(消費MG5)」で十分なのに「ダークネスボンテージ(消費MG10)」を選択する。
  • 逆に最大火力で行いたい場合が殆どの援護攻撃では、最も弱い武装を選択する。こちらは瀕死になった敵にオーバーキルを防ぐという意味では正解ではあるが…。
★ゲームシステムの細かい所が不便
  • 戦略パート時にR3ボタンを↓に倒すとMAPがズームアウトし、より戦況を広域で確認できるのだが、ズーム可動域が狭すぎてあまり意味がない。
  • 精神コマンド「偵察」が無い為、敵射程を意識した進軍が出来ない。戦略ゲームとしてこれはどうなのか…。

感想(Comment)

スパロボ外伝として発売された魔装機神シリーズも、ついにクライマックスを迎えた。
開発は変わらずウィンキーソフトが担当している為、また理不尽に難しいのではないのか…?と懸念したモノの、フタを開けてみればスパロボ至上最も簡単じゃないのかと思う程のヌルゲーっぷりマイルドでサクサク進めるテイストに仕上がっていた。

簡単すぎるとは思ったモノの、弱いユニットでも愛情を注いでやれば一応最後まで使えるのは高評価でしたね。これだけマイルドなら周回プレイもラクに…って今回実質1ルートしか無いんかい!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
これはさすがに衝撃的でした…これまでのシリーズは概ね3ルートはあったのに。最後の最後で手を抜いた様にしか見えません(´□`。)

また、完結編なのにも関わらず、まさかの新主人公投入で、マサキは第34話でやっと登場するという思い切ったストーリーを展開。個人的にはコレは悪くなかったです。いつも通りマサキが主人公を張っても似た展開になりそうだったし…「スーパーロボット大戦OG ダークプリズン」でシュウが「いつまでも、あると思うな、主役の座」と含みを持たせていた通り、シュウが目立つ内容になるのは予想出来てたけど…これはサプライズでしたね。

新主人公であるサキトは、気づけばラ・ギアスという異世界におり、レイブレードに乗って命のやり取りをするハメになり、その運命の理不尽さに絶望や苛立ちを抱えるという、なかなかリアリティのある性格設定。のっけからザインやジャオームで進んで出撃するマサキとは大違いですね(´▽`;)

仲間が戦っているのに動かなかったりプレイヤー的にはイラだつ展開もあるモノの精神的な成長も描かれており、王道的な面白さはあると思います。サキトを取り巻く仲間達もそれぞれ魅力的な面があり、キャラが立っているのもGOOD。某ツレイン・ザン・オルスバンとは大きな違いですね。
ただ言ってしまえば魔装機神シリーズで、それも完結編でやらなくても良い事ではありますね。単発スパロボでも良かったのではないだろうか?

ストーリー的には、これまでは国同士の戦争が描かれている事が多かったですが今作は「ラ・ギアス全土にマグゥーキという正体不明の謎の怪物が出現・蹂躙していく」という話。なるほど…こういう共通の敵を登場させる事で「昨日の敵は今日の友」という状況を作り上げ、各国が力を合わせて世界を救う…王道だが悪くないな。と思ったら「昨日の敵」が登場すらしない!仲間になるどころじゃないよ!エル・バドレルとかライコウ達とか、この時の為に前作登場したんじゃないのか?結局プレイアブルキャラはいつものメンツで「昨日の敵」はせいぜいムデカくらいです。アーマラがそういう感はあるが、あの子はOGのキャラなので少し意味合いが違う。

そんなカンジで、これまでのシリーズで張っていた伏線は殆ど回収されなかったのが残念でしたね。魔装機神シリーズとしては風呂敷を広げすぎてビリビリ破れたカンジ。「オーガイン計画」とか「バゴニアのやり手の政治家ビスモル」とか「ドーソンが掴んでいたモルダルの弱み」とか「前作で生き残ったテロリストのゲオードとバッシュ」とか…全て投げっぱなし放置。これはひどい。


2で登場して3で全く関わらなかったヨーテンナイについては決着がつきましたが、ソレは当然の事なので…(´Д`|||)

正直、伏線が多すぎて全て回収できるとは思ってなかったけど、ここまで放置されると気分で脚本書いてるとしか思えない。魔装機神シリーズは好きだったので、この様な終わり方は正直複雑でしたね。ラストにクロスゲートを持ってきた辺りは、OGシリーズに繋げる気があるのかもしれませんが、それでも上記の投げられた伏線の数々についてはOGというグローバルなフィールドではディープすぎて回収される気がしません。

いざこうしてレビューを書いてみると結構ネガティブな面が出てくる自分にビックリ。総評すると魔装機神シリーズにムリヤリトドメを刺した作品ですね。2から駆け足で発売してきたシリーズでしたが、もっと落ち着いて出しても良かったのではないか?何か事情でもあったのかな(´Д`|||)

P.S.
タイトルBGMが「ラ・ギアスの風」じゃない事にかなりの違和感がありましたが、最後の最後であの名言と共に流れるのは燃える('▽')

難敵メモ

レヱゼンカヰム(ヨーテンナイ)
Lv42、HP353700、行動不能無効

厄介ランクB (従来の全スパロボの中での比較評価)
中盤ボス。ヨーテンナイは55000年前に三柱の邪神を封じる為に生贄にされ、そのままアストラルシフトに囚われて不死となってしまった巫女。調和の世界を通じて魔力を蓄え、その力をもってラ・ギアス全土を破壊と混乱に陥れようと暗躍した。

本作における中ボス的存在。MAP兵器や状態変化等のいやらしい攻撃を持たないが、高いHPと2度のイベント回復があるのでどうしても長期戦になる。武装の改造に力を入れていないとココで詰む事も…。ちなみに機体名は「レエゼンカイム」と読む。
カドゥム・ハーカーム
Lv60、HP841420、行動不能無効、2回行動

厄介ランクC (従来の全スパロボの中での比較評価)
ラスボス。遥かな昔ラ・ギアスに棲んでいた巨人の王。出自不明だがクロスゲートを通って現れ、ラ・ギアスをシェルター代わりに活用していた巨人。その後、人類に叡智を与えて奴隷化していたが、人類がゼルヴォイドを大量生産して反逆し、巨人を退けたと言われている。

ラストステージでは邪神と巨人の群れにビックリするが、こちらは気力が高い状態でスタートするので意外と苦労しない。むしろ消化試合状態。HPは従来のスパロボの中でも最高値だがHP回復を持たないのでゴリ押しでもなんとかなってしまう。

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