セレクション2 暗黒の封印 / レビュー(ネタバレ含む)
長所(Good point)
★RPGとADVを合わせた独自性のある内容
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★バッテリーバックアップの採用
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★ゲームバランスの改善(前作比)
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短所(Bad point)
★ゲームバランスにやや難がある
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★戦闘システムの造りが荒い
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★エンカウント率が高い
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感想(Comment)
本作はケムコお得意のアドベンチャー形式のRPG第2弾で、パーティ制を取り入れ、より戦略性と完成度を高めた作品です。↓は当時のゲーム雑誌で使われた販促頁その1です。発売前のモノなので一部実際と異なる内容のモノもありますね。

ハガキを送ればもれなくハイン人形かポストカードが貰えたそうな。一般的には誰得感が凄いですが個人的には欲しかったな(*´ω`*)

キャッチコピーはゲームボーイRPGのパイオニア「セレクション」シリーズ第2弾登場!
製品パッケージ裏でも「ゲームボーイのパイオニア!」と、GB-RPGのパイオニアである事を強調しているので、相当な自負が覗えます。

うん、確かにアドベンチャーRPGとしてはパイオニアどころか独走している事は間違いない。GB-RPGとしてのパイオニアは「魔界塔士サガ」なのだが、細かい事を気にしてはいけない。(セレクション1 選ばれし者はサガ1の2週間後に発売されているので2番目。惜しい)

あとパッケ絵のハインの鞘が途中までしか無い様に見えるのも気になる…これでは剣先が出てしまい、鞘としての意味を成さないのではないか?あと剣の方が太い様な…。 細かい事を気にしてはキリがありませんね(´▽`;)
ストーリーとしては前作と変わらずハインが主人公続投。年齢が15⇒20歳となっているからかギャグ調なテキストは鳴りを潜め、マジメな好青年へと成長している。世界観は当然同じで、前作から5年が経過したリッカー王国が舞台となっている…ハズなのだが、ゲーム序盤から以下の様なおかしい所が散見される。
- リッカー城はかつて地中にあり、今の位置は前作の爺の家と同じハズだが、爺が見当たらない。(家もない)
- 城下町にあたる所が無い。店はあるが王子相手でもタメ口を利き、金をキッチリ取る。
- 三賢者が登場せず、マーテル地方にあたる地域は砂漠化しており、シャボー地方があった所には何故か古代神殿がある。もう別の世界としか思えない。
ストーリー全体で見ても結構ツッコミ所満載だったりする。港町ボンは町であるにも関わらず普通に敵とエンカウントし、町人に危機感は無い。また、基本的にファンタジー世界であるハズなのに、レイラが潜水艦を持っていたり、燃える火炎竜に飛び込み、さらに爆発に巻き込まれたボギーは確実に死んだと思われていたが、エンディングになってひょっこり戻ってくる。(しかも助かった理由については結局語られない)




海底火山なので、地下な上に周りは溶岩。助かる可能性はゼロな気がするのだが…「不思議な事もあるもんだぜ!!」で済んでしまっている。すげぇ。まるで仮面ライダーBLACK RXの様だ(゚д゚|||)
作品全体の雰囲気としては、前作のハインが見せていたお茶目なテキストが完全に消えており、どこか大人しい作品となっている。例えるならサガ1・2⇒サガ3といった進化傾向。悪く言えば杓子定規なよくある設定のRPGになってしまっている。
敵側の魔王ザクドスもこれ以上無い程のテンプレ台詞を吐き、暗黒竜は前作同様に最後にちょろっと現れては簡単にやられたりとあまり捻りがない。



前作の設定を全く活かしていない分、ストーリーの深みがあまり無いのも残念な所。
しかし管理人は当時小学生でしたが、結構楽しめたモンです。ゲームバランスは改善されている事もあり、ストレス無く楽しめました。マーテ系の魔法を使うと易しすぎる所はあるものの、バグ等もなく丁寧な良い造りだとは思います。
現在は3DSのバーチャルコンソールでも配信されているので、前作に苦しんだ人は是非プレイしてみてくださいヽ('▽'*)ノ
●おまけ
本作の開発時点での情報では、トップビューの2D移動画面も用いる予定だったらしい。
↓ゲームボーイマガジンvol.10(平成3年10月17日号)より。

2Dシーンとかケムコらしくないけど…これはこれで見てみたかったw
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