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ビタミーナ王国物語 / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★オリジナリティ溢れる内容
  • ストーリーは異世界召喚モノだが、固有名詞の殆どが食物系で、オマージュ要素も多い。地球の環境問題提起も兼ねており、話の重厚感もある。
  • 戦闘は1vs1のコマンド形式だが、各ボタンがワンタッチで行動に直結しており、攻防の応酬も一度に行われる為、非常にスピーディ。
  • 当時のRPGでは少数派だったマルチエンディングを採用している。(最後の選択肢だけで微妙に変わるのみ)

短所(Bad point)

★アイテム・魔法欄の順番変更が出来ない
  • どちらも単純に入手順となっており、ソートは不可。
  • アイテムはともかく魔法はカンポをはじめとして使用頻度が高いモノが多い為、後ろに引っ込んでいると使いにくい。
★状態異常の効果が薄すぎる
  • 状態異常に陥らせる魔法がいくつか存在しているが、状態異常そのものの持続ターンが短いので利用価値はほぼゼロ。1vs1バトルの時点でお察しではあるが…
  • さらに状態異常魔法は何故か処分出来ない。カンポの所持数が削られるだけの罠と化している
  • 前述のソート不可問題も相まって魔法欄の上に陣取り続ける産廃となってしまう。

感想(Comment)

本作は1992年にナムコから発売されたRPGで、「カイの冒険」や「ケルナグール」と同じ馴染み深いフォントデータが使われているのが特長的。

当時はRPGといえばドラクエを模したモノが多かったが、本作は前述の通り多くのオリジナリティを持った意欲作となっています。

まず目を引くのが、戦闘のコマンド設定を排してボタン一つで行動決定を可能とした「ダイレクトバトル」。RPGにおいて戦闘のテンポはかなり重要視されている点に着眼した素晴らしいシステム!お世辞抜きに今でも通用するアイディア(*'▽')

さらに戦闘が終了する毎にオートセーブされるシステムも採用している。通常のセーブは3つまで可能で、4つ目がオートセーブ枠という具合。プレイ中の電池切れも安心ですねヽ(*'▽')ノ

世界観は「ただモンスターと戦う世界」というだけでなく、固有名詞に食品を絡ませたモノが多いという珍しい設定となっています。

ボンレスハムを擬人化したモンスター「ボンレスゾンビ」や、イノシシならぬ「イモシシ」とか面白いネーミングの敵が多くて飽きない。

イベント面も、5人の王女とそれぞれ冒険したり、法律をルーレットで決まる町があったり、選挙で勝つ為に奔走したりとユニークなモノが多く、かつ同じ場所を何度も行ったりきたりさせられる類のモノは少ない為、プレイして飽きない内容となっている。更に各王女とのエンディングが用意されていたりとギャルゲーにも似た要素も含んでいる。好感度システム的なモノはなく、エンディング時の選択肢だけで内容が決定するので繰り返しプレイする必要は無いのも好印象。

尚、エンディングの中には最初に出会う婆さんも含まれている…オエッ(´Д`|||)
ちなみに管理人は次女のビーナが一番好きです。別にNTR属性があるワケじゃないですよ!?五人の中では最も落ち着きのある女性だからです。そういう意味では長女のエーナも捨てがたいですが…如何せん絡みが少なくキャラ描写に乏しかったのが残念でしたね。長女なのに不遇(´Д`|||)
ビタミーナ王国物語
ギャルゲー要素を置いても、コミカルなキャラ等も目を引く。

やーい。なんか可愛い中ボス(*'▽')


事情により、一つのベッドで一緒に女の子と寝る事になり、(物理的に)妄想と戦う事になったり。

敵に装備を奪われて裸で森を駆け抜ける事になったり(移動・戦闘グラフィックも専用のモノになる)

そんな諸々を考えても、ゲームボーイの低容量の中ではかなり頑張っているなーと感じられる内容ですね。

最終的にラスボスの天下仏は主人公と同じ地球人で、ゴミで汚染された地球を救う為に、ビタミーナ世界にゴミを送り込む事で地球を救おうとしていた事も明らかになったりと環境問題提起も兼ねたストーリーとなっています。ギャグとシリアスが良いレベルで合わさってますね(´▽`)

前述の問題点に挙げた些細な内容を除けばゲームバランスも良いです。万人にオススメ出来るプレイヤーの心に残り易い良作だと思います!
ただ残念ながらVC化等はされていない模様。妄想とか、裸で森を闊歩とか、天下仏の町の薬漬けになって「プルピャー!」している人々等がCEROを上げちゃったんですかね(´Д`|||)


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