ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団 / レビュー(ネタバレ含む)
長所(Good point)
★前作の良い所を引き継いだ造り
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★キャラグラフィックが全体的に良い
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短所(Bad point)
★ザコ敵からの不意打ちが脅威すぎる
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★個々の戦闘能力に差がありすぎる
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★各所に不便な点が目立つ
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感想(Comment)
本作は同じくファミコンで展開されてきた「ナイトガンダム物語」の3作目にあたり、「SDガンダム外伝」のカードダス第5~8弾を原作としたソフトで「クラウンナイトガンダム」を主人公に据えた、「1,2」とは全く異なるストーリーとなってます。内容としてはイギリス発祥の「アーサー王物語」がモチーフとなっており、クラウンナイトを筆頭に円卓の騎士13人が集い、ザビロニア帝国と戦うモノとなっています。
↓当時の販促ページ

キャッチコピーは「十三の熱き鼓動が重なる」「ザビロニア帝国の侵略から7年…何かが俺たちを呼んでいる」
ゲームシステムとしては前作である「2」を主体にしている為にクオリティが高いものの、ゲームバランス面では色々と失敗しており、結果的に難易度は高くなっています。
まずザコ敵からの不意打ち。従来のRPG通りに1ターン敵からボコられるという内容ですが、本作はこれに隊列逆転と混乱付加も加わります。パーティメンバーが全員満足に戦えてなんとか進行出来るバランスなのに、1人欠けたらもう全滅へのプロローグです。
そもそも不意打ち食らったからってオタオタ混乱するなんて…。
騎士たるものが取り乱すな!マジで!(゚Д゚#)
次いで厄介なのがパーティ分割イベントです。総人数が多い為、開発側としては6人パーティ×2という采配にしたのでしょうが、前述の通りキャラの強弱差が激しいので編成を誤ると詰みます。しかも片一方のリーダーは弱者代表のフォーミュラ固定なのが辛すぎる。そんなフォーミュラが…


「私の方は二人つけて頂くだけで結構!」じゃねぇ!なんとかならんよ!このバカチン!(゚Д゚#)
まあそれだけ主君重視な忠臣なのでしょう。しかしプレイヤーとしては辛い事この上ないです。
もし原作通りにプラスとプラチナロードを据えようモノならワーストトリオという超ハードモードが待っています。
フォーミュラは防御面は及第点なので、名乗って敵からの攻撃を集中させられたらまだ使い道はあったんですけどね…(リーダーは名乗り不可)。あるいはリーダー変更出来たら良かったと思う。
他にも、魔法が6つしか習得出来ないとか、終盤はどこに行っていいのか微妙に分かりにくくなるとか、ルーラ的な魔法が存在しないとか諸々の理由で難しい本作ですが、回復アイテムが強力かつ安価であったり、コツを掴んだ武具強化を行えばどうにかクリアは可能です。
以上、難易度の事は置いといて、他に残念に思った点はカードダスバトルの存在ですね。
今回は完全に無くなったのか?と思いきや、タイトル画面から専用のミニゲームとして遊ぶ事が可能になってます。つまり本編には全く絡まないしコレクター要素もない。これまでのシリーズも有って無い様な存在ではありましたが、ここまでハブられるとさすがに(´Д`|||)

あとは装備が固定な所もちょっと頂けない点だと思いました。クラウンナイトがヴァトラスの剣以外を振るうのはおかしい等の点を考慮しての結果だと思いますが、RPG的には物足りないと感じました。アクセサリーくらいあっても良かったのでは?
名声値も他作品ではあまり見ない独自的なシステムではありましたが、あまり活かせてない感がありましたね。実質関わるのは「ガンダムマークⅡが早く加入するか否か」と「クラウンナイトの偽物事件」だけ。もっと名声関連イベントが多くても良かったのでは?
魔法の名前がこれまでのモノとは異なり、ありきたりな名前になったのも地味に残念。ムービルフィラとか好きだったんだけどなぁ(´▽`;)
セーブデータが1つしか無いのも残念ですね。前作は2つだったのに。
以上、ゲームクオリティは高いのに、一方では色々足りない所も多いという、二面性を感じる作品でしたね。
ただ、キャラグラフィックが総じてカッコ良いのは見どころありましたね。個人的には「1,2」よりもドット絵のクオリティは高く感じました。




BGMも全体的に良かったと思います。初見は微妙に感じてましたが、何度も聴いてると良曲に聴こえてくるから不思議(´▽`)
総評としては、シリーズ中で比較して見るとやや微妙な作品ではあるものの、管理人の様にナイトガンダム物語全般が好きな人には楽しめると思う良ゲーでした。
続編として、カラゲーアプリゲームとして「聖機兵と機甲神」がリリースされていた様ですが、今となっては遊べないのが残念な所…是非遊んでみたかった(´Д`|||)
P.S. 謎台詞
終盤のほこらでは謎のセリフが飛び交います。


これらは織田裕二氏絡みの台詞です。「きたーっ」は確か目薬のCM、「トリオでよろしく」は3種類のチョコのCMだったかな…。「ベスト ガイ」は同氏主演の戦闘機映画のタイトルです。開発陣は織田裕二氏のファンだったのかな?(´▽`) なんにせよ時事ネタすぎて、今の子はさっぱりだろうなぁ…。
他にも、終盤に登場する「キャラカーン」は当時バンダイから発売されていた「きゃらか~ん」が元ネタとなっています。小さなガンプラと円形のキャラカードが付属している食玩でした。これも今の子は分からなそうな…(´Д`|||)

まあ前作にも「○○じゃ、あ~りませんか」というチャーリー浜さんのギャグを飛ばしてたシーンもあったんですけどね。時代を感じるなぁ(´▽`)
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