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ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団 / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★前作の良い所を引き継いだ造り
  • フィールドにおけるキャラのサイズが大きく、移動速度が速い所など、良い所は引き継いでいる。
  • 前作にもあった必殺技が単純に強攻撃となった事で利便性は向上している。条件がMP消費となった事も、撃ちやすくかつ無双にならない良い匙加減となっている。
★キャラグラフィックが全体的に良い
  • 主人公勢は勿論の事、ザコ敵全てがカッコ良い。ロボットファンなら大満足な出来のハズ。
  • 前作同様、元はカードダスだが、ドット絵へのコンバートが非常に良く出来ている。

短所(Bad point)

★ザコ敵からの不意打ちが脅威すぎる
  • RPGによくある「敵に1ターン分先制される」内容となっているが、それに加え「隊列が逆転」「一定確率で数人が混乱」の要素が加味される場合がある。
  • 本作はザコ敵といえどボス級の攻撃力を持つ者もおり、普通に一撃死しかねない。更にリーダーが混乱すると強制オートバトルとなる為、流れる様に全滅する事も珍しくない。
  • 不意打ちされる確率は体感10%程あり、頻発する程でないにせよ、そこそこ起こりうるのが怖い。
★個々の戦闘能力に差がありすぎる
  • 本作は装備、その強化による上昇値、スピードが固定となっており、進行するにつれてキャラの強弱差が開いていく。弱いキャラはどうテコ入れしても強くはなれない。
  • 弱いキャラとして槍玉に挙げられるのはプラス、フォーミュラ、プラチナロードの3人。プラスは高スピードというウリがある為、まだなんとかなるが残り2人は良い所が全く無い。
  • また、進行するにつれて行われるパーティ分割の際、弱いキャラだけで固めすぎるとゲーム進行が詰みかねない。
  • せめてドーピングアイテムやアクセサリー等、好きなキャラにテコ入れ出来る手段が欲しかった所。
★各所に不便な点が目立つ
  • 前述の通り、不意打ちされたらコロっと1,2人やられかねないゲームの割に、復活手段が医者か奇跡の薬かレイズの魔法かの3つしか存在しない。医者は当然町まで戻らなければ利用出来ず、残り2種は後半にならないと活用出来ない。
  • 町へのワープ手段がない(これまでのシリーズ作品にはあったにも関わらず)。本作は全ての場所が地続きになっておらず、定期船を乗り継がなければいけないので尚更不便に感じる。
  • 多くの魔法が存在するワリに、なぜか6つまでしか習得出来ない。そこまで絞る理由も分からない。

感想(Comment)

本作は同じくファミコンで展開されてきた「ナイトガンダム物語」の3作目にあたり、「SDガンダム外伝」のカードダス第5~8弾を原作としたソフトで「クラウンナイトガンダム」を主人公に据えた、「1,2」とは全く異なるストーリーとなってます。
内容としてはイギリス発祥の「アーサー王物語」がモチーフとなっており、クラウンナイトを筆頭に円卓の騎士13人が集い、ザビロニア帝国と戦うモノとなっています。
↓当時の販促ページ

キャッチコピーは「十三の熱き鼓動が重なる」「ザビロニア帝国の侵略から7年…何かが俺たちを呼んでいる」

ゲームシステムとしては前作である「2」を主体にしている為にクオリティが高いものの、ゲームバランス面では色々と失敗しており、結果的に難易度は高くなっています。
まずザコ敵からの不意打ち。従来のRPG通りに1ターン敵からボコられるという内容ですが、本作はこれに隊列逆転と混乱付加も加わります。パーティメンバーが全員満足に戦えてなんとか進行出来るバランスなのに、1人欠けたらもう全滅へのプロローグです。
そもそも不意打ち食らったからってオタオタ混乱するなんて…。

騎士たるものが取り乱すな!マジで!(゚Д゚#)

次いで厄介なのがパーティ分割イベントです。総人数が多い為、開発側としては6人パーティ×2という采配にしたのでしょうが、前述の通りキャラの強弱差が激しいので編成を誤ると詰みます。しかも片一方のリーダーは弱者代表のフォーミュラ固定なのが辛すぎる。そんなフォーミュラが…

「私の方は二人つけて頂くだけで結構!」じゃねぇ!なんとかならんよ!このバカチン!(゚Д゚#)
まあそれだけ主君重視な忠臣なのでしょう。しかしプレイヤーとしては辛い事この上ないです。
もし原作通りにプラスとプラチナロードを据えようモノならワーストトリオという超ハードモードが待っています。

フォーミュラは防御面は及第点なので、名乗って敵からの攻撃を集中させられたらまだ使い道はあったんですけどね…(リーダーは名乗り不可)。あるいはリーダー変更出来たら良かったと思う。

他にも、魔法が6つしか習得出来ないとか、終盤はどこに行っていいのか微妙に分かりにくくなるとか、ルーラ的な魔法が存在しないとか諸々の理由で難しい本作ですが、回復アイテムが強力かつ安価であったり、コツを掴んだ武具強化を行えばどうにかクリアは可能です。

以上、難易度の事は置いといて、他に残念に思った点はカードダスバトルの存在ですね。
今回は完全に無くなったのか?と思いきや、タイトル画面から専用のミニゲームとして遊ぶ事が可能になってます。つまり本編には全く絡まないしコレクター要素もない。これまでのシリーズも有って無い様な存在ではありましたが、ここまでハブられるとさすがに(´Д`|||)

あとは装備が固定な所もちょっと頂けない点だと思いました。クラウンナイトがヴァトラスの剣以外を振るうのはおかしい等の点を考慮しての結果だと思いますが、RPG的には物足りないと感じました。アクセサリーくらいあっても良かったのでは?

名声値も他作品ではあまり見ない独自的なシステムではありましたが、あまり活かせてない感がありましたね。実質関わるのは「ガンダムマークⅡが早く加入するか否か」と「クラウンナイトの偽物事件」だけ。もっと名声関連イベントが多くても良かったのでは?

魔法の名前がこれまでのモノとは異なり、ありきたりな名前になったのも地味に残念。ムービルフィラとか好きだったんだけどなぁ(´▽`;)

セーブデータが1つしか無いのも残念ですね。前作は2つだったのに。

以上、ゲームクオリティは高いのに、一方では色々足りない所も多いという、二面性を感じる作品でしたね。
ただ、キャラグラフィックが総じてカッコ良いのは見どころありましたね。個人的には「1,2」よりもドット絵のクオリティは高く感じました。

BGMも全体的に良かったと思います。初見は微妙に感じてましたが、何度も聴いてると良曲に聴こえてくるから不思議(´▽`)

総評としては、シリーズ中で比較して見るとやや微妙な作品ではあるものの、管理人の様にナイトガンダム物語全般が好きな人には楽しめると思う良ゲーでした。
続編として、カラゲーアプリゲームとして「聖機兵と機甲神」がリリースされていた様ですが、今となっては遊べないのが残念な所…是非遊んでみたかった(´Д`|||)

P.S. 謎台詞

終盤のほこらでは謎のセリフが飛び交います。

これらは織田裕二氏絡みの台詞です。「きたーっ」は確か目薬のCM、「トリオでよろしく」は3種類のチョコのCMだったかな…。「ベスト ガイ」は同氏主演の戦闘機映画のタイトルです。開発陣は織田裕二氏のファンだったのかな?(´▽`) なんにせよ時事ネタすぎて、今の子はさっぱりだろうなぁ…。

他にも、終盤に登場する「キャラカーン」は当時バンダイから発売されていた「きゃらか~ん」が元ネタとなっています。小さなガンプラと円形のキャラカードが付属している食玩でした。これも今の子は分からなそうな…(´Д`|||)

まあ前作にも「○○じゃ、あ~りませんか」というチャーリー浜さんのギャグを飛ばしてたシーンもあったんですけどね。時代を感じるなぁ(´▽`)


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