ゲームの里

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スーパーロボット大戦BX / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★クロスオーバーが秀逸
  • 前作の「UX」でも好評だったストーリー面でのクロスオーバーがなかなか凝っている。
  • 一例を挙げると【ガリアンの「破邪の機甲兵」がダンバインのズワウスで、度々助けに来てくれるが、実は騎士ガンダムのネオブラックドラゴンが憑依していた】という感じ。これに至っては3重にクロスさせている。
★システムを簡略化
  • 従来のスパロボで理解が難しいとされている所を簡略化している。
  • 具体的には、地形適応は「ユニット+パイロットの平均」だった所を「ユニットのみ」に簡略化され、撃墜されても修理費を取られなくなり、熟練度及びSRポイントといった条件を満たす要素が無くなった、等が挙げられる。
  • 3DSソフトという事で、低年齢層も意識した造りであるとも考えられる。
★スキルパーツで誰でも最強になれる
  • 各ステージで入手できる「スキルパーツ」は対象のユニットを強化する消費アイテムで、効果は永続(着脱不可)。「インファイト、連続行動」といったスキルの付与をはじめ、各ステータスの上昇等、多種に渡るスキルパーツが存在する。
  • これらの効果は絶大で、多くつぎ込めばどんなユニットでも最強に出来る程の効果を持っている。
  • 使う対象を絞り、少数精鋭で行けば簡単に無双出来てしまうという、ゲームの難易度低下にも繋がっているが、好きなユニットが活躍出来るのは好評価。

短所(Bad point)

★メインストーリーが薄い
  • 主人公(ファルセイバー)側、敵(バルギアス)側、共に印象が薄く、地味。(詳細は後述)
  • 但し版権サイドは、宇宙に捨てられた人類という面で共通している「ヴェイガン」と「木連」とでタッグを組ませたりと納得のクロスオーバーを見せている。細かい面々では「こう持ってきたか」と感心するシーンは多い。
★隠し要素条件が厳しい
  • 「UX」同様隠し要素が多い。これ自体は良点なのだが条件が厳しく、知ってないとまず行わない行動が含まれているのが理不尽感がある。(この面では○○を指揮に据える、等)
  • また、真のボスは全ての隠し要素を満たさないと出現しないという鬼っぷり。遣り甲斐はあるとも言えるが、時間が足りない社会人には少々酷である事も確か。なにしろ一個逃したらアウト。第三次のラグナロクの様に、ターン数制限で1週目でも行ける様にするか、あるいは全ルート踏破で確実に行ける様にしてもらわないと辛い。
  • さらに「UX」と違い隠し要素はクリア後に引き継がれない。これでは全隠し要素オープンもさらに辛くなるというもの。ただ、今回は撃墜数については数字通りに反映されるし引き継ぎもされる為、そこさえ満たしてしまえば楽な部分もある。

感想(Comment)

全体的に好評だった「スパロボUX」と同じ開発会社エーアイが製作した、3DSスパロボ第二弾。ストーリーに関連性は全くないものの、プレイヤーとしてはかなり期待が持てる作品でした。

ゲームシステムはかなり高クオリティだったのですが、今回はメインストーリーがかなり平べったいカンジでしたね。悪くはないんですが。クリア後の印象としてはスパロボLに近い。数か月すると記憶から無くなってそうな( 'Д';)

ストーリー面としては、真EDを見ていない状況での感想になりますが、今回は数多くの世界が存在し、境界によって隔てられているという世界観ですが、ちょっとスパロボZっぽい。「その境界をぶっ壊してやんぜー」という「バルギアス」なる悪者がいて、境界の守護者たる主人公達はそれを阻止する、という話でしたが、正直、王道すぎてつまらないと言わざるを得ない。オリジナル勢のキャラも特徴に欠けるカンジでしたね。
特にバルギアスは「境界を壊す」という目的はあるものの、そこに至った思いや経緯が無い為、ストーリーに厚みがありませんでした。
その部下であるディボーティーもバルギアスに心酔はしているものの、そこに至った経緯がこれまた無い。部下に対する愛や、信念が感じられないバルギアスは「良い悪役」には程遠く、これがストーリー平坦化の原因になってるのではないかと思います。

境界をぶっ壊して、戦乱の世にする事が目的だったのかな?だとしたらスパロボAのシャドウミラーに目的が近いが…もしかしたら真ボスにお目見えする事で分かるのかもしれません。ただ、そうだとしたらソレはソレで良くないモノがあります。前述の通り、真ボスは隠し要素全開放で出現しますが、ノーマルエンドだと真ボスの気配すら一切見えません。一応エンドロールで名前だけ出ますが、ホントにそれだけ。
そんな真ボスに会わないと、バルギアスの真価が見えないとしたら…ちょっと隠しすぎだとと言わざるを得ない。いつかは真EDも見てみないとですね。スパロボファンを名乗る以上は!

戦略面はスキルパーツに寄る面が大きく、賛美両論ありそうですが、個人的には良いと思いましたね。好きなヤツをとことん強く出来る、愛せるってのは、スパロボには欲しい要素だと思います。地形適応のシンプル化や着艦による気力減少、修理費の排除等、各方面での簡略化もスパロボファンの垣根を広げそうで良かったと思います。単純にヌルくなりすぎてる、とも言えますが、それはそれで気軽にシナリオが追えると思います。

あと、最近のスパロボは終盤のボスが軒並みタフすぎて時間がかかりすぎる傾向がありましたが、今回はそんなボスは殆どいなかったですね。ラスボスすら「再動&覚醒」リレーで1ターンキル出来てしまうというのは、多少あっけないものがありますが…(´へ`。)

参戦作品についてですが、個人的に発売前から目を引いていたのは「騎士ガンダム」の存在です。管理人はリアルタイムに漫画を繰り返し読み、カードダスを買い、ファミコンの「騎士ガンダム物語」、GBの「ラクロアンヒーローズ」、SFCの「大いなる遺産」とクリアしてきたという重度の騎士ガンダム好きです。ただ、今回モチーフになっているアニメ版は未視聴ですが。
自分の事を「正義」などという者は信用出来ないと言って憚らない管理人ですが、騎士ガンダムだけは正義を名乗って良いと思っている程好きです。

いちいち言う事がカッコ良すぎる!
騎士ガンダムがいる。これだけで管理人的には大満足でした。戦力もかなりのモノで、弱点は飛べないくらいで、常に最前線で無双していました。

しかし…強いのは騎士ガンダムだけで、アレックスをはじめとするアルガス騎士団勢は弱いのが残念でした(´□`。)
正確にいうと攻撃力がなさすぎるのですが…ゼータは「乱れ彗星」さえあればきっと強かった。あとアルガス騎士団による合体攻撃があっても良かったハズだ!アレックスは「騎士ガンダム物語2」の隠し武器である「ジオンスレイヤー」を普通に持っているのもビックリしましたね。アニメだとそうなのかな?

なんとなく、騎士ガンダムはもうスパロボに出てこない気がしますが、騎士ガンダム愛好者としてはまた出てきて欲しいですね!

続くスパロボは第三次スパロボOGかな?
最近のスパロボは、メインストーリー面ではやや不作気味なカンジがして、新スパロボくらい攻めても良いんじゃないかと思いますが、スパロボフリークとしてはこれからもプレイするつもりですよ(´▽`)


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