top

●聖闘士星矢 黄金伝説 - レビュー(ネタバレ含む)


GOOD POINT(長所)


なかなか凝った作り
 

アクションパートとRPGの様なターン制バトルを組み合わせた意欲作であり、
コスモと体力を始めとした9種のステータスがあり、敵を倒す事で経験値を貯めてそれらを高めていけるRPG要素を持つ。
 

キャラゲーとしてもなかなかのクオリティだと思われる。


グラフィックの良さ
 

主人公も敵もちゃんとアニメばりにグラフィックが描かれており、必殺技時もちゃんとエフェクトが表示される。
 

当時のゲームはこのように大きくキャラが表示されていて、かつ動くゲームはそうそう無かったのでグラフィック面は高クオリティであると言える。


BAD POINT(問題点)


コスモが圧倒的に足りない
 

システムを把握し、病院をフル活用しないとコスモが全然足りない仕様となっている。(しかも説明書には病院に関する記事が一切無い
 

病院の外で原作のように命を燃やしてコスモを高め、病院に駆け込むといったシュールな光景を繰り返してなんとかクリア出来るというバランスである。


経験値が圧倒的に足りない
 

前述のコスモの話に少し似ているが、普通にボスを倒しただけの経験値だけでは終盤の敵に勝つのは難しいバランスになっている。
 

ムーのヤカタで衝撃波を連発してザコを倒しまくる等、ある程度コツを掴んだプレイをしないと1vs1バトルで一撃でやられる危険性すらある。

上げたLVを戻して経験値に変換出来るとはいえ…テストプレイはちゃんと行ったのだろうか?


原作を知っている人前提のストーリー
 

スタート早々に魔鈴とのバトル。クロスうんぬんの説明は勿論セイントとは何なのかといった説明も皆無
 

ムウにクロスを修復してもらうという話も唐突に起こる(そもそも壊れていない。何度でも修復出来る。会う度に「誰ですか?」と言われる。)

上述はごく一部だが、終始分かりにくい作品となっている。なお、原作を知っていてもツッコみ所満載なのも考えモノである。


仲間が空気
 

戦闘中に「仲間コマンド」を使う事で、原作通りの戦いが可能になっている(シリュウvsアルゴル等)
しかし仲間で戦う事は必要ではない。
 

さらにステータスは主人公より弱く設定されており、しかもコスモと体力は同一になっているので出すだけ損をするだけという不遇の扱いになっている。


キックの不要っぷり
 

1vs1バトルでの攻撃の際、パンチかキックかを選択可能だが、必殺技は全てパンチで発生する為、キックは完全に不要となっている。
 

原作では檄に連続キックを叩き込んで勝利してたりもしてたが、本作では完全に無意味(そもそも檄さんが居ない)


説明書にウソが書かれている
 

1vs1バトルのコツが説明書の最後に書かれているが(↓画像参照)、殆どがウソの内容になっており、この通りにすると負ける危険性が大。
 

1の内容はある意味間違ってないが、どちらが先制するかは完全に運の為、トドメ寸前でも攻撃を受ける可能性はあるので結局全てに振った方が安定する。
2の内容は完全に間違い。敵のコスモが無くなるまで防御していたらジリ貧の末にやられるだけである。
鵜呑みにしてはいけない


COMMENT(概要・特徴)

「聖闘士星矢」のキャラを活かした意欲作であり、なんだかんだで当時の子供達を多く魅了した作品。
説明書を読んで普通にプレイしても絶対にクリア出来ないのは確かに問題だが、コツさえ掴めばクリアは十分に可能だからファミコンソフトとしてはマシな部類だと思う。

しかし、やはりファミコンクオリティな荒さも目立っており、特にストーリーに関しては以下のように「原作を知っている人向けなイベントが多い」。
 ・ギャラクシアンウォーズ直後、いつのまにかシリュウ等が仲間に加わっている。
 ・ムウの館に行くと、いつのまにか壊れている事になっているクロスを修復するイベントが始まる(そしてこのイベントを行う必要もない)
 ・アテナをさらったバベルを倒して外に出るといきなり山にワープ(
アテナを遠く離れた山まで運んだカラスを追ったという事なのだろうが、いきなり過ぎて分からない)
ファミコンの容量ではしょうがない部分もあっただろうが、それでも省きすぎである。

なお、本作は原作の「12宮編」の途中で発売した作品である為、12宮途中からおかしな事になる問題も抱えている。
(ジェミニセイントが途中に2回も登場。シャカの前にミロが出てくる。シャカが出るのにアイオリアが出ない。アーレスとは結局誰だったのか?)
それらについては続編である「聖闘士星矢 黄金伝説完結編」の発売を持ってメーカーは解決したつもりでいるのかもしれない。
何にせよ見切り発車的な発売は良くないと思うが…

ちなみにラスボスは少年ジャンプでの読者公募によって決定したオリジナル聖闘士である。(どうみてもカッパか何かにしか見えないが…)

あとは原作と比べて「?」と思う部分もいくつか散見している。
ヒョウガ
氷河はこんな事言わない。ナチはどこへ行ったのか…?

誰?
誰? そしてコスモってそうやって物みたいに手に入るモンなんだっけ?w

誰?2
誰? そして星矢のハンパない絶望感がウケるw

尚、パッケージにも色々なツッコミ所が見られる。
表側では
表
左下にユニコーンセイントである邪武が描かれているが、ゲーム中では名前すら一切登場しない。

裏側は
裏
最終局面である12宮らしき所のスクリーンショットが掲載されているが、キャラクターのグラフィックがまるで違う。(自キャラすらも…)
開発中のグラをそのまま使ったのだろうか?見切り発車的な開発と良い、相当焦って作っていた事が伺える。



問題点ばかりが目立つ作品ですが、それでもどこか熱中させられる作品でもあります。
現に管理人は当時、原作も知らないくせに結構ハマってプレイしていた記憶があります。

続編はクオリティも結構増しており、そっちのほうが人気あったかもしれませんね。

ちなみにこの作品、ワンダースワンでパーフェクトエディション
としてリメイクされています。
グラフィックの向上や空気だった仲間の出番を設け、12宮編もバッチリ網羅しています。
販売数が少なかったのか、プレミアが付いてやや高価。本作のファンは是非プレイしてみると良いかもしれません。


聖闘士星矢 黄金伝説 TOPページへ

TOPページへ