top

●ラグランジュポイント - レビュー(ネタバレ含む)


GOOD POINT(長所)


良BGMの数々
 

専用音源チップ「VRCVII」を実装する事で15種類もの音色を使う事が可能になり、それを活かした数々の良BGMが特長。
(ファミコンは通常、大別して4種類の音しか奏でられない)

管理人的に特にオススメな曲は以下。
 ・戦士への覚醒(通常戦闘)
 ・プロミストランドを探して(ランド1フィールド曲)
 ・Broken Replicaizer(偽バイオカイザー戦)

ただ、比較的暗めな曲が多い。ストーリーの都合上、しょうがない事なのだが…


オリジナリティ
 

SFを題材にした作品は、今で言えば「スターオーシャン」辺りが挙げられそうだが、当時としてはSF-RPGはあまりなかった。
 

BPを消費して武器攻撃するシステムが新しい。(バッテリーパワーでサイバーな武器を使うという設定)

武器と武器とを合成し、より強い武器を作る「武器合成システム」もまた大きな特長として挙げられる。


ゲームバランスが良い
 

やや難しめではあるが、当時小学生だった管理人でもクリア出来ていたので、なかなか練られたバランスであると思われる。
 

武具性能の影響が大きい仕様の為、武器合成による適宜パーティ強化を怠ると先に進めなくなる等、良い感じに難しさも兼ね備えた作品であると言える。
BPが切れると武器攻撃はおろか、能力も使えなくなるので理不尽と取られがちだが、ダンジョンのコンテナで頻繁に「BPパック」を入手出来るので、実はさほど苦ではない。


BAD POINT(問題点)


プレイヤーの名前が浮いている
 

SF設定の為、登場キャラは全てカタカナだが、主人公のファミリーネームは何故か平仮名4文字しか使用出来ない。何故カタカナを使える様にしなかったのか?
(但し主人公の名前はあくまで「ジン」。その後ろにひらがな4文字が付くというだけ)
 

さらに主人公の決め技には、その付けた名前が採用される様になっている。「ジン・たなか」だったとしたら「たなかザッパー」等になる。
平仮名ではどうしたってダサくなること請け合い。


パーティ編成システムが実質死んでいる
 

本作は最大10人のキャラから4人パーティを選んで組む事が出来るが、キャラの強弱がハッキリしており、自由度に欠ける。
 

主人公を含む「人間」5人が実質最強であり、他の2種族(サイボーグ&ロボ)はメリットが薄い為、殆どのプレイヤーは使わずにクリアしてしまう。

ちなみに各種族の特徴は以下の通り
 ・【人間】 能力を2つ使う事が出来、能力は平均的。各々が専用技である「決め技」を持っており、どれも有用。
 ・【ロボット】 ロボット専用装備しか着けられず、それらは最終的に人間武器に劣る。決め技がなく、ロボ専用回復アイテム等でなければ回復出来ない。
 ・【サイボーグ】 人間とほぼ同じだが、相違点は能力が4つある事と「決め技」が無い事。能力が高いとされているが最終的には人間に追い抜かれる。


エンカウント率が高く、ダンジョンが長い
 

2,3つのダンジョンを抜けていく事がザラな上、エンカウント率が高めの為、「BP切れ=死」の恐怖が常に付きまとう。
 

ダンジョンの奥までたどり着き、目的を達成したとしても「ルーラ」や「リレミト」的な脱出手段が無い為、同じ道のりを戻らないとならないダルさがある。

一応「ハイドロウイング」という「ルーラ」的なアイテムがあるが入手が後半な上に、行く事が任意な高難易度ダンジョンに隠されている。
さらにコレはダンジョン内では使用不可で、コロニーが違う場所にはワープ出来ないというやや不便なアイテム。


COMMENT(概要・特徴)

この「ラグランジュポイント」はコナミから発売されたSFを題材にしたRPGで、黒くて大きいカセットが特徴的。
↓比較画像
112
本作はファミリーコンピュータマガジン(通称ファミマガ)の第100号記念企画から生まれた作品となっています。
開発はコナミが行っているものの、ファミマガを通じてゲーム好き読者大勢から寄せられた意見やデータを多く採用している(タイトルロゴ、一部BGM、町人の会話メッセージ、モンスターデザイン等)。
そういった経緯だからか、「武器合体」等のありそうで無かった要素も取り入れた、高クオリティな内容になっている作品だと思います。

ストーリーはSFモノで、ガンダム作品等でよく話に出る宇宙コロニーに人類が住んでいる。といった世界観ですが地球の風景は一切出てきません
これはこれで気になる。地球どうなってんだ?コロニー移住が進んでるくらいだから、環境破壊もかなり進んでしまっているのだろうか?

宇宙船パイロット訓練生だった主人公ジンは、「過去に起こったバイオハザードに関係していたと言われるシュトルテ博士を探せ」と頼まれる所から始まりますが、
道中のストーリーはファイナルファンタジー等の様に逐一見せてくれる内容ではなく、町人からも能動的に情報を得ないとイマイチ掴めない内容な所がやや残念でしたね。
実際、当時小学生時にプレイしていた時は、「シュトルテを探していたのに、ラスボスがシュトルテだった」というトンデモ展開にしか見えませんでした。
(とはいえ、進行に合わせてストーリーが展開される作品自体が当時は少なかったですが)
一応、オレギをはじめとするプレジデントファイブの連中を倒した時にバイオハザードについての背景が語られますが…それを含めても描写が少ないですね。

イベントといえば本作のプレイヤーの多くが「トラウマ」と今でも語り草になっているのが「タムの最後」ですね。
t1 t2 t3 t4
ココだけアニメっぽく吹っ飛ばされるシーンを設けているのが、ある意味スゴイ。(オレギが全く動いていないのがややマヌケですが…サイコキネシスか?w)
最後に呼ぶ名前が祖父でもなく、世話をしてくれたクリスでもなく、ジンである事が少年らしい憧れを描いている…というのは考えすぎかな?

システム面はかなり良く、ファミコンソフトとして考えれば圧倒的に高クオリティです。
さすが4MBという大容量を誇るだけある。(ドラクエ3の二倍)
1 2 3
SF世界観という事で、サイバーな基地を歩きまわったり、宇宙服を着て遊泳等といった本作ならではの雰囲気も良いですね。
武器もサイバーだし、ソーラーカーやモービルといった色々な乗り物にも乗れて、武器合成なんかも出来るし、専用チップを積んでるだけあってBGMも良い。

何か面白いファミコンのRPGをやりたいという人には是非オススメしたい作品ですね!


P.S.
本作が製作されるキッカケとなったファミマガで、本作のマンガが連載されておりました。(作画は「ギャラリーフェイク」等で有名な細野不二彦氏)
単行本化はされていない為、読みたいと思った場合は現在プレミアがついているファミマガそのものを入手しなくてはなりません。(一応攻略本で1話のみ収録されています)
ロマサガ2とかツインビーとかストリートファイターは単行本化したのに…何故だろう?
100 101 102
冒頭では武器の使い方すら知らない弱っちぃジンが、窮地に陥ると無意識に圧倒的な強さを見せるのが好きでしたね。
(ガイアの戦士と呼ばれる戦闘プロフェッショナルのセンスを持っているという設定)
オレギですらガラスの破片を飛ばしたりして、結局武器無しで倒したような…。アツい。
ただストーリー進行に合わせて武器・防具が変わっていくんですが、ぶっちゃけどんどんダサくなっていくのが残念でしたね(´□`。)

今からファミマガを見つけるのは大変だとは思いますが、興味ある人は探してみるのも良いんじゃないかと思います。
【収録:1991年No.8〜No.17(未収録回あり)】


ラグランジュポイント TOPページへ

TOPページへ