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ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち(3DS) / レビュー(ネタバレ含む)

長所(Good point)

★大ボリュームなストーリー
  • 平均クリア時間は平均50時間程と言われている。他シリーズに比べて特に大ボリュームと言える。
  • 石版世界ごとに違ったオムニバスストーリーが展開される為、飽きにくい。
  • また、各世界は現代と過去とに分かれており、過去の行動が現代にも影響を及ぼす「Back to the Future」の様な設定になっている所も面白い。
★転職システム
  • 各職業で習得したスキルは転職しても使えるDQ6システムを採用しており、極めるのが楽しい。
  • 複数の職業をマスターすると複合的な職業である「上級職」へ就く事が可能になり、飛躍的に強化出来るシステムを採用している。(一例:戦士+武闘家=バトルマスター)
  • 原作(PS版)と違い、継承出来るのは下級職スキルのみとなっている。これには賛美両論ではあるが、上級職スキルは強力すぎる為、ゲームバランスの改善に成功しているとも言える。
  • モンスター職というのもあり、そのモンスターのスキルを得られるだけでなく見た目がそのモンスターになるというお遊び要素もある。
★各ゲームシステムの向上
  • DQ9同様、装備した武器と盾が見た目に反映されるようになった。
  • 移動中にパーティメンバーと会話が可能になった。特定の人物に話した直後にパーティ会話を行うと関連した会話が表示されるという凝った面もある。一例として、「えーん、お母さんどこー」という子供のセリフを聞いた後に仲間と会話すると、マリベルが「小さい頃の主人公にそっくりね」と言う。
  • 全体的にテンポが向上しており、原作はクリアに100時間かかると言われている所を良い意味で半減させている。プロローグイベントの短縮化、ランダムエンカウントからシンボルエンカウントにした事により戦闘回避を可能にした点が影響している。
  • 原作に多かった「突然のフリーズ」も改善されている。フリーズの恐怖に怯えながら遊ばなければならなかった原作がおかしかっただけなのだが…。

短所(Bad point)

★不便なシステムが散見される
  • イベント後、何故かパーティの並びが規定順にソートされる。その順は「主人公、マリベル、キーファ、ガボ、メルビン、アイラ」の順で、事ある毎に打たれ弱いマリベルが前に出てくるという、罠か?と思ってしまう仕様。
  • 洞窟内は視点変更が出来ない。この為シンボルエンカウントの回避が困難になっている。特に南側(手前)に向かって歩いていると敵が唐突に視界に現れる。
★おつかいイベントが多い
  • 現代⇔過去と3回も往復させられるルーメン。リフト待ちが面倒なのに何度も行くハメになる大灯台。ルーラの効かない過去で何度も離れた場所を往復させられるマーディラス等、たらい回しにされるイベントが異常に多い。
  • そもそも「RPGそのものがおつかい」という説もあるが…数あるRPGの中でも特に多いと言える。過去の世界は全てルーラが使えないのもこれに拍車をかけている。
★要らないすれ違い石版
  • 本作はすれ違い通信で石板の交換が出来る。交換といっても、こちら側が提示した石板は失われない為、一方的に貰うに等しい状況になる。
  • しかし作中で誰でも手に入る低級石板までもが交換可能になっているのが問題。最初に貰う「スラランの石版」を設定している人が多く、あっという間に24枚(上限)がスラランで埋まるという事がザラ。
★キーファが相変わらず永久離脱仕様
  • 序盤でまさかの永遠離脱になるキーファだが、原作(PS版)でもこれに関しては物議を醸しだしていた。
  • 「主人公より主人公らしいキャラ」ということで人気もあっただけに、唐突な永久離脱に絶望感を感じた人は多く、一部ではステータスUPの種を全てつぎ込んだのに別れることになり「種返せ」と激昂したプレイヤーもいた。
  • そんなキーファなので、当リメイクにあたっては再度仲間になる等のイベントが追加されてもおかしくないと思っていたが結局そんな事はなかった。
  • 後日追加配信データで、キーファの後日談を見る事が出来るようになったが、相変わらず仲間にはならない。

感想(Comment)

本作はRPGの代表格である「ドラゴンクエストシリーズ」第7作目で、原作から13年の時を経てリメイクされた作品です。
原作(PS版)は2000年に発売され、プラットフォームはスーファミからプレステに移り、開発会社もチュンソフトからハートビート&アルテピアッツァに変更された事も大きく話題に挙がった作品でした。

ゲームシステムについては前述した通り、テンポ面で大きく改善されており、遊びやすくなっています。石版関連もかなり便利になっており、原作は「どの石版でどの世界に行けるんだっけ?」と迷ったり、石版を取りこぼしてストーリーが進まなくなったりしたものだが、石版レーダーが実装された事によりその心配はほぼ無くなっている。

また、これまでの主人公はカッコ良いのがデフォだったのに、急に「モブキャラか?」と言いたくなるくらいにパンピー化している事も大きな特徴です。

右から2番目が本作主人公です。ある意味存在感が凄い(゚Д゚;)
原画を担当されている鳥山明氏は1995年にドラゴンボールの連載を終えて以来CGによる作画に移行したようで、元々アラレちゃんの様なデフォルメ感のある好まれる印象がある為、こうなったのかもしれません(´▽`;)

ストーリー面については原作と比べて良くも悪くも変化はなく、各世界において救いの無い話が多い事も変わりません。管理人が思うに、本作のテーマは「人間の弱さ」で、窮状に立たされた人間達は目を覆いたくなるような悪事も徒党を組んで平気でやってしまう。プレイヤーはそれを見て「何このクズども」「こうはなるまい」「うわ~コイツら最悪」等と思い、反面教師として捉える様になるワケです。是非子供にプレイして欲しい作品ですね。悲しいエピソードが多いですが、心に残るのは間違いありません。

色々なメッセージが含まれているであろう本作ですが、総評として「ドラクエでありながらドラクエらしくない」と感じた作品でもあります。ここまで人間の負を描いた事はこれまであっただろうか…?ドラクエ4のロザリーに対する仕打ちくらいかな?

後はどうでも良い事ですが、本作から「アルテマソード」「メイルストロム」等、おおよそドラクエらしくない技名も散見される様になりました。どこのFFかと…w
本作はSFCからPSへとプラットフォームを移行した作品でもある為、ニューエイジに向けた作品になったのかもしれませんね。


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